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原発報道とメディア 講談社現代新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2011/06/18 |
JAN | 9784062881104 |
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原発報道とメディア
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原発報道とメディア
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商品レビュー
3.9
22件のお客様レビュー
『安心・安全を共同体の範囲で追求しようとすると他者を排除したり、外部との交流を制限することに繋がる。ジャーナリズムはそんな動きに加担するのではなく、共同体を横断して必要とされる最大公約数的な安全・安心の確保を目指さなければならない。』(217p) 『原発問題が二項対立的な議論し...
『安心・安全を共同体の範囲で追求しようとすると他者を排除したり、外部との交流を制限することに繋がる。ジャーナリズムはそんな動きに加担するのではなく、共同体を横断して必要とされる最大公約数的な安全・安心の確保を目指さなければならない。』(217p) 『原発問題が二項対立的な議論しかされなかったのは、核か、核ではないか、という単純化に起因する。それは、議論の受け皿となるメディアにも課題を投げかける。複雑な構造をそのまま受け止め、反照を繰り返して行きつ戻りつしつつ、均衡に至る息の長い散文的議論を受け止めるメディアが必要だ。』(229p)
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安全・安心を考え直す(守るべきは「基本財としての安全と安心」◆ジャーナリズムの公共性を巡って◆「知らせること」は正義なのか◆「警鐘を鳴らすジャーナリズム」の神話◆グレーゾーンの報道)◆マスメディアとネットメディア(原発事故とツイッター◆新しいメディア地図を描く◆「情報操作」の現在...
安全・安心を考え直す(守るべきは「基本財としての安全と安心」◆ジャーナリズムの公共性を巡って◆「知らせること」は正義なのか◆「警鐘を鳴らすジャーナリズム」の神話◆グレーゾーンの報道)◆マスメディアとネットメディア(原発事故とツイッター◆新しいメディア地図を描く◆「情報操作」の現在景)◆グーグルから遠く離れて(マスメディアと反検索型ジャーナリズム◆それでもジャーナリストになりたいあなたへ) 著者:武田徹(1958-、東京都、評論家)
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2011年刊。 著者は恵泉女学園大学人文学部教授。 フクシマが暴き出した従前の原発賛否論争の限界に報道機関が深く関わってきた事実に加え、ウィキリークスの如きマス・ジャーナリズムを越境する存在が生まれてきた現在。かつ、ネット環境の拡充やユーチューブ他の動画配信メディアにより「一人ジャーナリスト」が一定程度現実味を帯びてきた。 こういう状況を踏まえ、本書は現状と未来のジャーナリズムの在り方を検討していく。 この点、著者はジャーナリズムへの信頼を保持しようとする意思と作法に依らずして一人ジャーナリストは名乗るべきでないと考えている節も見受けられる。 この点を含め、確かに具体面では首肯できる内容は少なくない。。 例えば、 ① 報道を含め「試行」をすることで不確実性を下げていくこと、 ② 特に、現在の自分の報道が間違っていることを所与の前提に、間違いが判明したら大きく訂正し、これを許容するだけでなく、常態化していくこと(可謬性の保障)、 ③ 皆の眼を通じ報道の公平性と公益性を確保していく点(ただし徹底した公開性が重要なはず。後述)、 ④ メディアの分類はマスか否かではなく、現在のみに特化したものか、過去の検証も加味できるものかで分類すべき という点は是認しうる。 しかし、なんとはなしの違和感が残る。 それは、 (1) 情報不開示が措定される国家権力等、ルール策定側への批判がメディアの第一義的役割なのたが、この点をさほど重視しない。 (2) ⑴の具体的反映として、マスメディアにつき、原理的に対立した共同体間の調停役にすら措定する。 そもそも、機会主義的な主張を含め、主義主張を完全に避け得るメディアはあり得ない。このメディアの特性を無視したまま、ニュートラルな立場で行う調停役には不適だし、妥当ではない。 (3) 先の②を言いつつ、メディア(特にマス)提供情報の真実性を割と信用している、 (4) 情報ソースの開示が徹底できないのに、信用性を上げる方法としての公開性が可能と考えている点 がそれか。 良書かつ再読必要と思うが、斜めから読むべき書かな。
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