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津波と原発
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2011/06/18 |
JAN | 9784062170383 |
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商品レビュー
3.8
31件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
第1部では、マスコミのありきたりな報道に嫌気を差した著者が取材依頼を受けて、311の大震災から1週間後に出発し三陸海岸沿いの町の惨状とそこで生きる人々の姿をビビットに描いている。 著者ならではの思い込みも見受けられるが、それでも貴重なドキュメントだと思う。 映像で知られる大津波との歴史的な経緯とそこで生きる人たちの感情は体験したものでないとわからないだろうが、その一端でも伝えようとする著者の情熱は伝わる。 第2部第1章では著者の過去の著作「東電OL殺人事件」での東京電力の体質に触れながら、大熊町、双葉町といった福島第1原子力発電所一帯の惨状を1か月半後、禁止区域にも侵入して描いている。各地に避難した元住民にもリアルな発言が並ぶ。 またこの一帯が戦前は陸軍の飛行場だった歴史的な事実から天明の大飢饉にまで遡り土地と住民の歴史をたどる。 第2章では過去の著作「巨魁伝」で描かれた正力松太郎を中心として核爆弾から原子力の平和利用という名目で原子力発電が国家政策として推進される様が英国、アメリカとの関係も含め描かれる。 第3章では国、財界が推す原発政策が地元行政、東電の実行部隊によって推進される姿が描かれる。 同時に地元行政と地域の貧しく遅れた状況が国の補助金や東電の資金で開発され、雇用を生みズブズブな関係性を描かれ、単なる善悪をではない現実が描かれる。 カメラではなく自らの取材活動で描写したルポは、断片的、ややクセのある表現もあるが貴重なものと評価したい。
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東日本大震災のまとめだけかと思ったら、日本に原発が導入されたときの経緯のまとめがあって興味深く読んだ。仕事とカネがない地方に経済的なメリットをもたらすという側面は良く語られているが、それ以上に原発を導入する意欲を持った人間がいたのだということを改めて知った。
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原発の成り立ちがわかった。フェールセーフが成り立たない、あるいは、暴露制限で人を使い捨てのような働き方しかできない仕事で成り立っている技術は、使ってはならないと思った。
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