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ゼウスの檻
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ゼウスの檻

上田早夕里(著者)

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ゼウスの檻

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川春樹事務所
発売年月日 2004/11/01
JAN 9784758410403

ゼウスの檻

¥1,870

商品レビュー

3.3

11件のお客様レビュー

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2018/11/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

人類は地球から火星へ、そしてさらに木星へと活動範囲を拡げていた。 過酷な環境下に適応できる新しい人種として生みだされた「ラウンド」と呼ばれる雌雄同体の人々を敵視する組織〈生命の器〉がテロリストを送り込んだとの情報を受け、火星警察の特殊警備部門に所属する城崎たちは、木星の宇宙ステーションに赴く。 物語はテロリストとの対決を中心に進むのだけれど、それよりも大きな流れとして、男性/女性の性差がどうなってゆくのかを示唆する設定そのものが、SFならではの面白さ。 そうか、雌雄同体なら、心と身体の不一致はないのか!性的嗜好も、どっちも満たされるのか! ゲノム解読が安上がりになった現在、遺伝子も細胞も操作できるようになり、環境に適応するために人体を改造するのが当たり前になる未来は、すぐそこまで来ているのかも。 2004年の作品だけれど、まったく古びていないどころか、LGBTという言葉が知られるようになってきた現在、改めて違う読み方が出来るのではないか。 今からでも文庫化しようよ! 城崎とカリナの、遠い過去の出会いを大切に扱いながら、安直に結びつけなかったところが、またストイックでいい。

Posted by ブクログ

2018/10/08

26:性遺伝子に「II(ダブル・アイ)」という人工遺伝子を選択することで作られた、まったく新しい性をもつ人種「ラウンド」たちは木星軌道の宇宙ステーションで生命科学実験に従事していた。「ラウンド」を認めないテロリスト集団「生命の器」がステーションに向かっているという情報を得た警備班...

26:性遺伝子に「II(ダブル・アイ)」という人工遺伝子を選択することで作られた、まったく新しい性をもつ人種「ラウンド」たちは木星軌道の宇宙ステーションで生命科学実験に従事していた。「ラウンド」を認めないテロリスト集団「生命の器」がステーションに向かっているという情報を得た警備班の城崎は、先任の警備班と協力して「ラウンド」とステーションを守ろうとするが……。 上田さんの作品は「華竜の宮」をはじめ硬派なSF作品が多いのですが、文にくせがないので読みやすく、嫌みのないキャラクター造形も世界観に合っていて私は好きなのですが、この「ゼウスの檻」もきっぱりと二分された勧善懲悪ではないところが、多少もやっと残りつつもすごく良かったです。 身体の性、心の性、性的嗜好。ジェンダーとセクシュアリティ、性と生命。テーマも仕掛けも伏線もとても魅力的で、一気読みしてしまいました。舞台、ジャンルこそ「SF」ですが、登場人物たちが、みんなそれぞれの理由があるにせよ、「いきもの(いのち)」を大切にしているという信念を抱いているせいで、身近に感じられるのかもしれません。 ウェリタスとハーディングのシーンはぐっときた……。派手さはありませんが、堅実で硬派に読ませます。

Posted by ブクログ

2018/05/24

テロの標的になった木星を守るお話。 と見せかけて問題は性にまつわるお話。 モノラルとラウンド。 広義で区切っても、最小単位である個人の集まり。 ラウンドが実際に居たら、確かに気になるしビビると思う。 火星ダークバラードと同じ世界なのかと思っていたら、あとがきで否定されていまし...

テロの標的になった木星を守るお話。 と見せかけて問題は性にまつわるお話。 モノラルとラウンド。 広義で区切っても、最小単位である個人の集まり。 ラウンドが実際に居たら、確かに気になるしビビると思う。 火星ダークバラードと同じ世界なのかと思っていたら、あとがきで否定されていました。

Posted by ブクログ

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