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知るということ 認識学序説 ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/06/10 |
JAN | 9784480093813 |
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
著者が今まで発表してきた、哲学に関する論文のトピックをまとめたような一冊でした。 物理学者らしく、数式を使っての解説がほとんどなので、数式に慣れていなかったら、何を言ってるのかさっぱりなところがあります。けっこう読むのがしんどい。 他の著作を読んでみて、「認知」って何?というこ...
著者が今まで発表してきた、哲学に関する論文のトピックをまとめたような一冊でした。 物理学者らしく、数式を使っての解説がほとんどなので、数式に慣れていなかったら、何を言ってるのかさっぱりなところがあります。けっこう読むのがしんどい。 他の著作を読んでみて、「認知」って何?ということをもっと深めていきたいなと思わせる一冊かな。
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渡辺慧は、戦前にドイツのハイゼンベルクのもとで物理学を、戦後はアメリカでパターン認識を研究、数学から哲学や時間論も論じた学者です。岩波新書の『認識とパタン』で、氏の名前を知りましたが、こんなにすそ野の広い学者だとは知らなかった。200ページほどの本文ですが、内容が高度で読むのがし...
渡辺慧は、戦前にドイツのハイゼンベルクのもとで物理学を、戦後はアメリカでパターン認識を研究、数学から哲学や時間論も論じた学者です。岩波新書の『認識とパタン』で、氏の名前を知りましたが、こんなにすそ野の広い学者だとは知らなかった。200ページほどの本文ですが、内容が高度で読むのがしんどかったです。著者の主張は一言でいえば、「認識的相対論」です。この本の一・二章は現象と存在を述べており、「多に一をみる」ことが認識の本質であり、人間は人間という生物にとって意味のあることを認識していると指摘されています。三・四・五章は論理や言語を論じており、一番難解ではないかと思う。論理が先ではなく、確率から論理をつくった方が人間の思考をなぞりやすいとし、数学の束論から有名な「みにくアヒルの子の定理」が導かれています。これは、どんなとりあわせの記述間にも類似点は同数あるという定理です。つまり、論理的にはものごとには区別がつかないということが指摘されています。しかし、この定理だけでは、人間の認識にはほど遠いので、人間にとって重要な記述に重みをつけなければならないことが指摘されています。6章から9章は、「学習がエントロピーを減少させる」からはじまり、パターンの境界表面の問題、時間の問題、因果律と自由の問題が語られます。渡辺氏によれば、科学的な決定論は成立しないそうです。なぜなら、現在の宇宙が分かれば未来を知ることができるという決定論に対して、現在の宇宙全体を知ることは宇宙の果てから通信がきて、その状態をしるには無限に時間がかかるので、知ることはできないと批判できるからです。だから、科学的決定論は成立せず、人間には自由があることになります。そして、科学は人間がどのような要素に注目するかに依存し、科学は人間の自由を成就する道具であるとされます。10章では、科学には人間がとる立場によっていくつかの記述があり、その一つによって説明すれば、つじつまのあった説明ができるが、ほかがまちがっているとはいえず、むしろ他の記述を認めなければ、全体の記述ではないとされ、その記述の間に「変換規則」を設けることが重要だと指摘されています。
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野口 悠紀雄「超」整理法―情報検索と発想の新システムの参考文献に本書が掲載されている。 認識することとは、分類することによって効率化が図れることが分ってくる。
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