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少年少女世界推理文学全集(NO.12) マギル卿さいごの旅 チェーンの秘密
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少年少女世界推理文学全集(NO.12) マギル卿さいごの旅 チェーンの秘密

F.W.クロフツ(著者), 内田庶(訳者), 沢田重隆

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少年少女世界推理文学全集(NO.12) マギル卿さいごの旅 チェーンの秘密

定価 ¥1,078

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 あかね書房
発売年月日 1980/02/01
JAN 9784251080523

少年少女世界推理文学全集(NO.12)

¥715

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2017/11/16

【マギル卿さいごの旅】  時刻表を見て実際に鉄道に乗りながらアリバイトリックを暴くフレンチ警部!  あっちに行ったりこっちに行ったりすごく綿密で複雑なトリック。どんぶり勘定の私には付いていけないほど。完訳版で読んでいたら大変だったろう。縮約で読んで正解。  こんな複雑なトリックを...

【マギル卿さいごの旅】  時刻表を見て実際に鉄道に乗りながらアリバイトリックを暴くフレンチ警部!  あっちに行ったりこっちに行ったりすごく綿密で複雑なトリック。どんぶり勘定の私には付いていけないほど。完訳版で読んでいたら大変だったろう。縮約で読んで正解。  こんな複雑なトリックを思いつく犯人もそれを暴くフレンチ警部もすごいが、一番すごいのはやはり作者クロフツその人。 【チェーンの秘密】  前半は新進作家であり素人冒険家でもあるマックス・チェインによる体当たり冒険捜査。それが行き詰ってようやく御大・フレンチ警部が登場して捜査を始める。この二段構えの構成が面白い。  変わった暗号が使われているが、本訳ではあまり詳しく描かれていない。完訳版では明確に描かれているのだろうか。  しかし、前半に登場する私立探偵・スピードウェル氏は一体何だったんだ。 「とてもおとなしそうで、すっかり世の中につかれはてたといったような男で、あまり頭もよさそうではない。」    こんな散々な描かれ方をした私立探偵が他にいるのだろうか。  かと思うと   「ほんとうにそうですか?」  ふいに、スピードウェルが、タカのようにするどい目で、チェーンを見つめた。いままでおとなしそうな、つかれきったようすからは、考えることのできない目つきだった。     コロンボタイプなのだろうか。  スピードウェル氏は一応は犯人一味の正体を突き止め、住居も探り当てます。その情報をもとに素人のチェーンが体当たり捜査するのですが、本来はプロの私立探偵であるスピードウェル氏が行うべきことでしょう。  そしてスピードウェル氏が事件を解決していれば、フレンチ警部が登場するまでもなく解決していて、物語タイトルも『名探偵スピードウェル』になっていたはずです。そしてあわよくばその後クロフツはスピードウェル氏を主人公としたシリーズを書き継ぐことに……。  なぜか脇役に魅かれるタイプなのでスピードウェル氏が気になります。  その後スピードウェル氏が登場する作品はあるのでしょうか。  もちろん、チェーン&ジョーンのその後も気になります。    追記1:長い航海を前にして桃の缶詰を3ダース購入する犯人一味。何で桃なんだ。余程桃が好きなのか。   追記2:マックス・チェーンの妹の名はアガサ。なるほどマックスの妹にふさわしい名前だ。   追記3:検索しても、スピードウェル氏に言及しているページはほとんどありません。やはり皆様脇役に関心ないのでしょうか。ただ一つ、グーグルブックスで本書の完訳版が出てきました。それによると彼は私立探偵ではなく、興信所の社員探偵のようで、色々と行動・発言しているようです。できれば完訳を読んでみたい。   http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20171116/p1

Posted by ブクログ

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