私は、いかにして「日本信徒」となったか WAC BUNKO

呉善花【著】

• 販売会社／発売会社: ワック
• 発売年月日: 2011/05/26
• JAN: 9784898316443

商品レビュー

2025/11/28

今更ながらの呉善花先生の著書だが、意外にと言ってはいけないかもしれないけど、良かった。

日本信徒、と言う言葉についてご本人も書いておられるように、「よくも悪くも世界に突出したその特有な心性に、自らの心が深く静かに共振するのを感じる者」と言うことで、内村鑑三氏の「余は如何にして基督信徒となりし乎」の本歌取りなのだが、やっぱり誤解生みそうなタイトルだとは思う。

「韓国教」から「日本教」へ転向したわけではないと明記してあるが、それでも誤解されそうな。

「なぜ」ではなく「いかにして」なのだ。

反日バリバリの教育を受けて来日された呉善花氏。研究者ではなく、身の回りにある日本を自らをリトマス紙にして感じ取って行く過程だ。

最初は日本文化優しいと感じていたのが、冷たい、と感じるようになった。

日本に滞在するなら1年以内。それを超すなら、5年以上、と言う言葉はなるほどと感じた。迎える日本人としての感覚もそうかなと。1年以内ならお客さま。5年を越えれば「内輪」になれるかもしれない。

韓国文化の、慣れ慣れしさを書いておられるが、それって田舎のおばちゃんのアレみたいなもんか、と思ったがちょっと違う気もする。よくわかんないが。

少し古い本ではあるが、呉善花先生の感じたことは古くならない。
完璧な食器を揃えて満足する韓国人と、一個一個いいものを揃えていくゆえに、キリのない日本人との違いに気がついた箇所では、不思議と涙になりました。

2014/07/26

歴史的なわだかまりがある(その理由も疑わしい・言いがかりレベルの物が沢山ありますが。。)にしてもあまりにも度が過ぎる韓国の反日に対して、私が疑問に思っていたことが腑に落ちた本でした。「なるほど、こんなに考え方が違えばわかり合えなくて当然だな」と妙に納得してしまいました。
しかし疑問なのは「恨(ハン、うらみ)」を持って生きるのは苦しくないのか、ということ。私は沖縄出身で小中高と戦争に対する平和教育をしっかりと受けてきましたが、一度も「○○は沖縄にひどいことをした、○○を許してはならない!!恨みなさい!!」などと教えられたことはないのです。体験者の方のメッセージはいつも「戦争はこんなに酷かった、二度と繰り返してはいけない」でした。もちろん体験者の中には相手国を許せない方もいらっしゃるとは思います。でも、それでも辛い戦争体験を声に出して伝えてくれるのは、自分達が感じた「悲しみ・憎しみ」を後世の私たちに感じてほしくないからだと私は思っています。憎しみを持って生きることの辛さを知っているからこそ、私たちがそうならないよう、過去に囚われないようにしてくれるのではないかと、そう思うのです。
韓国を見ていると真逆に感じます。「許してはいけない」「ひどいことをされたからやり返して構わない」このような生き方で心に平穏は訪れるのでしょうか？文化・民族的な違いと言ってしまえばそれまでですが、韓国は過去を生きているような気がしてなりません。

2012/09/17

ドラマになりそうな話だけど、こういう人が例外的だといわざるを得ない環境は残念だと思う。
隣の国同志での国民感情の違いというのがいつ頃から生じているものか気になった。
中華思想（華夷思想）と儒教の考え方が反日教育と結びついて悪感情を増幅させていると思うが、国を上下関係で見ようとする意識が強いのだろうか。