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最初の刑事 ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件
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最初の刑事 ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件

ケイトサマースケイル【著】, 日暮雅通【訳】

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最初の刑事 ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件

定価 ¥3,080

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2011/05/21
JAN 9784152092120

最初の刑事

¥110

商品レビュー

3.8

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2021/04/29

ー 「detect(看破する、探偵をする)」という語は、ラテン語の「de-tegere」つまり「おおいをはがす(unroof)」に由来し、探偵(detective)のもともとの姿はユダヤの悪神アスモデ、家々の屋根をはがしてその中の生活をひそかにさぐる跛行の魔神だった。「魔神アスモ...

ー 「detect(看破する、探偵をする)」という語は、ラテン語の「de-tegere」つまり「おおいをはがす(unroof)」に由来し、探偵(detective)のもともとの姿はユダヤの悪神アスモデ、家々の屋根をはがしてその中の生活をひそかにさぐる跛行の魔神だった。「魔神アスモデは観察する悪魔である」と、フランスの小説家ジュール・ジャナンは説く。ロード・ヒル殺人事件に関する著書のなかでステイプルトンは、ケント一家が暮らす家の「プライバシーをのぞき込む」アスモデの姿に模して、この事件への世間の熱中ぶりを表現した。 「家の中のどの部屋にもこっそりのぞいている者がいるとしたら、部屋は巡業博覧会などよりよほどおもしろい見世物になるだろう」と1861年に書いているのは、スコットランドの刑事マクレヴィだ。私服警官というのはまさに、そんなふうにこっそりのぞく者、のぞきを許可された者だった。探偵のヒーローも、いつなんどきもうひとりの自分、にやにや笑うのぞき魔の姿を現わすかわからない。 ー 最初は眠くなるような記述が多いけど、だんだん面白くなる。ノンフィクションなんだけど、ミステリー。 というより、探偵小説の原型にもなった実際の殺人事件。最後までめちゃくちゃ面白い。 探偵小説はあっさり事件を解決するけれど、現実ってこうだよな、と現実も見させられる。ある意味、簡単に結論に導いてくれるミステリーに甘やかされているのかもしれない。そんな気付きのある作品。

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2018/11/12

1860年にイギリスで起きた「ロード・ヒル・ハウス殺人事件」について書かれた本。英上流階級の屋内で子供が殺され、事件は迷宮入り。派遣された英国初の刑事(8人のうちの1人)がなぞを解いていくというもの。毎日、事件解明の進捗状況が新聞をにぎわせ、イギリス中で犯人当てクイズをやっている...

1860年にイギリスで起きた「ロード・ヒル・ハウス殺人事件」について書かれた本。英上流階級の屋内で子供が殺され、事件は迷宮入り。派遣された英国初の刑事(8人のうちの1人)がなぞを解いていくというもの。毎日、事件解明の進捗状況が新聞をにぎわせ、イギリス中で犯人当てクイズをやっているような状況となるほど話題性の高い事件となった。イギリスでの探偵小説人気のはしりとなった事件である。

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2018/11/10

19世紀英国で実際に起きた幼児殺害事件の顛末を描いたノンフィクション。『月長石』はこの事件に刺激を受けて書かれたとのこと。お屋敷や関係者の写真を見てると、現実と虚構の境目がゆらぐみたいな不思議な感じがする。 『月長石』の執事さんたちがかかる「探偵熱」は微笑ましいのに、現実の人々の...

19世紀英国で実際に起きた幼児殺害事件の顛末を描いたノンフィクション。『月長石』はこの事件に刺激を受けて書かれたとのこと。お屋敷や関係者の写真を見てると、現実と虚構の境目がゆらぐみたいな不思議な感じがする。 『月長石』の執事さんたちがかかる「探偵熱」は微笑ましいのに、現実の人々の熱狂はとにかく恐ろしい……。義憤を建前にした憶測やら誹謗中傷やら、今の一部のネット界隈と変わらない気がする。

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