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風評被害 そのメカニズムを考える 光文社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2011/05/17 |
JAN | 9784334036249 |
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風評被害
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風評被害
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商品レビュー
3.3
16件のお客様レビュー
「風評被害」の定義、さらにその嚆矢といえる事例の紹介から、これが起きるメカニズムの分析までが本書のフォーカス。情報過多社会において、マスメディアの報道や政府・学識者の発信がどのようにして人々に影響をもたらしてきたのか、簡潔に示されている。「風評被害」をめぐる論点についてざっと理解...
「風評被害」の定義、さらにその嚆矢といえる事例の紹介から、これが起きるメカニズムの分析までが本書のフォーカス。情報過多社会において、マスメディアの報道や政府・学識者の発信がどのようにして人々に影響をもたらしてきたのか、簡潔に示されている。「風評被害」をめぐる論点についてざっと理解をすることができた(とりわけ流通に関心を持った)。
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東日本大震災の記憶も生々しい2011年5月に書かれた本。過去の風評被害や、その言葉が使われ始めた事例などを紹介。「人間が不安を感じる生き物である以上、風評被害は無くならない」という前提の下、冷静に過去の事例を分析している。 メディアや通信が発達しても風評が広がる手段とスピードが...
東日本大震災の記憶も生々しい2011年5月に書かれた本。過去の風評被害や、その言葉が使われ始めた事例などを紹介。「人間が不安を感じる生き物である以上、風評被害は無くならない」という前提の下、冷静に過去の事例を分析している。 メディアや通信が発達しても風評が広がる手段とスピードが変化するだけで、人々の不安(分からないこと、に対する)からそのパターンは昔も今も変わらないことがよく分かる。観光地や食べ物に対する根拠のない不安も、結局「代替えがある」ために他へ移ってしまう。そして「事実かどうかより、人々が不安を感じればそうした行動に走るのは自然なこと」という言葉が何回も出てくる。 世間の誤った風評を広げないために政治やマスメディアが果たす責任は大きいとしながらも、一般市民は冷静に、時には自分の目で事実を確認することで自分なりの判断をすることが肝要であると説いている。 やはり、物事は多面的に、一歩引いたところで見る習慣を身に付けておきたい。 金融機関の取り付け騒ぎに繋がった風評の発生源を突き止めた過去の事例が紹介されている。ひとつは1973年の、女子高生によるふとした会話が発端。もうひとつは2003年にとある女性が知人に流したメールがチェーンメール化したもの。現在の情報量では、情報源の特定は不可能に近いのでは、と思えた。情報量の飛躍も、考えものだ。
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東日本大震災が起きた直後の5月に出版されているが、震災の話はむしろ少なく、日本における「風評被害」の歴史を丁寧に綴っていて、読みやすい。 風評被害とは「ある社会問題が報道されることによって、本来「安全」とされるものを人々が危険視し、消費、観光、取引をやめることなどによって引き起こ...
東日本大震災が起きた直後の5月に出版されているが、震災の話はむしろ少なく、日本における「風評被害」の歴史を丁寧に綴っていて、読みやすい。 風評被害とは「ある社会問題が報道されることによって、本来「安全」とされるものを人々が危険視し、消費、観光、取引をやめることなどによって引き起こされる経済的被害のこと」。 いくつか論点があって、情報過多社会における「報道」による影響や、うわさとは違うという話があるが、興味深いのは「本来「安全」とされるもの」の部分が、主体によって曖昧になるということ。これは私も前から思っていて、本当にリスクがあるから経済活動を忌避する場合それは「風評被害」ではないのではないかと感じていたので、ある程度当たっていたのかなと思う。同じ事象でも、ある主体から見れば「リスクがある」と感じ、他の主体から見れば「リスクはなく風評」ということになる。放射線関係でよく「風評」と言われるのは、科学的にけっこう確からしい「安全」が確保されるから、ということも納得。公害だとリスクがはっきりしないので、風評と断定しづらいらしい。なるほど。
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