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イーティング・アニマル アメリカ工場式畜産の難題
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イーティング・アニマル アメリカ工場式畜産の難題

ジョナサン・サフランフォア【著】, 黒川由美【訳】

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イーティング・アニマル アメリカ工場式畜産の難題

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東洋書林
発売年月日 2011/04/25
JAN 9784887217898

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商品レビュー

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2015/01/30

機械化された食肉の大量生産、動物愛護、民族的な食習慣、そして菜食主義者でいること。これらが複雑に絡み合う「迷路」に生きる俊英作家が、綿密な取材のもと描く現代アメリカ社会のとある神話…。米国食肉産業のうんざりするような真実。

Posted by ブクログ

2012/12/05

「肉を食べる」ことについて調べたノンフィクション。 ベジタリアンになったり、肉をたくさん食べる時期もあったりした筆者が、子供ができたことをきっかけに、今食べている肉はどうやって育てられ、加工されてきたのかを調べた。 文字だけでない表現方法で小説を書いている筆者ならではで、普通のジ...

「肉を食べる」ことについて調べたノンフィクション。 ベジタリアンになったり、肉をたくさん食べる時期もあったりした筆者が、子供ができたことをきっかけに、今食べている肉はどうやって育てられ、加工されてきたのかを調べた。 文字だけでない表現方法で小説を書いている筆者ならではで、普通のジャーナリストが書くものとは一味違う。 特に豚の育てられている環境の粗悪さに衝撃を受けた。 スーパーで売られているものがどうやって作られているのかどうして関心を持たなかったんだろう。 あんな環境で作られたものを何の疑問も持たずに食べてきたことが怖いと思った。 CO2以上に環境に悪い家畜の過剰生産。 そんな肉を「あえて食べる」必要があるのか。今一度立ち止まって考えて欲しいと思った。

Posted by ブクログ

2012/11/29

ユダヤ人青年のルーツ探索の旅を通してヨーロッパにおけるユダヤ人迫害の歴史を巧妙に浮かび上がらせたデビュー作『エブリシングイスイルミネイティッド』、トムハンクス主演で映画化され話題になった『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の作者による、アメリカ工場式畜産の現状を描いたノン...

ユダヤ人青年のルーツ探索の旅を通してヨーロッパにおけるユダヤ人迫害の歴史を巧妙に浮かび上がらせたデビュー作『エブリシングイスイルミネイティッド』、トムハンクス主演で映画化され話題になった『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の作者による、アメリカ工場式畜産の現状を描いたノンフィクションです。自身の子どもが生まれるにあたり、子どもを雑食で育てるべきか、菜食で育てるべきかを選択したいと考えた著者が様々なデータと畜産農家への取材によりアメリカの畜産業の現状を浮かび上がらせます。 工場式畜産とは、家畜の健康よりも食肉生産の効率性に重きをおいた生産方法をとる畜産を指します。工場式畜産では身動きもとれない程の高密度かつずさんな方法で飼育され、粗雑な殺され方をしています。例えば「一羽の採卵鶏やブロイラーにあてがわれる面積は平均四百五十平方センチ(B5用紙くらい)ほど」とのこと。こうした畜産業の現状に異を唱え、昔ながらのやり方で家畜を育てる良心的な酪農家も紹介されていますが少数派で、アメリカの食肉の99%は工場式畜産となっているそうです。第二次世界大戦下のヨーロッパを生き延びた祖母を持つユダヤ人作家は、凄惨な飼育・屠畜の現場の背景にホロコーストを引き起こした精神を見ているようです。作者は第2章「覚えておきたい用語集」で残酷さを以下のように定義づけます。 不要な苦痛を意図的にあたえることはもちろんだが、それに無関心でいることも「残酷」なことだといえる。人は思いのほか簡単に残酷になれる。(略)自然界では動物が互いを殺したり傷つけたりするが残酷ではない。残酷というのは、なにが残酷であるか理解しており、残酷でない方法を選択することができるのに、そうしないことである。あるいは見て見ぬふりをすることも残酷である。 工場式畜産の問題点は、その残酷な家畜の扱いだけでなく、大量の糞尿による環境汚染、メタンガスの発生や遠隔地への大量輸送などによる温暖化効果ガスの排出、劣悪で高密度の飼育環境に由来する野鳥ー家畜ー人への病原体(インフルエンザ)のパンデミックを引き起こす危険性などが、事細かに記されています。 非工場式畜産、伝統的な畜産で生産された食肉を食べる選択肢も考えられますが、そうした選択も食肉の需要を高めることにつながり、結局は工場式畜産の維持につながると考えられるため、工場式畜産をやめさせるには食肉そのものをあきらめるしかないと考えた著者は、取材後、ベジタリアンになることを決意します。 この本を読めば、理想的にはベジタリアンになるべきで、少なくとも工場式畜産の生産物は避けたいなと思うんですが、正直、自分が食べてる肉や卵の生産過程をしっかり調べたことはありません。日本も同じような状況なんでしょうか。たぶん同じなんでしょうね。いのちの食べ方、世界屠畜紀行とかも消化しないとな。 訳書には大きな難点が一つ。本書には原著にはある巻末注記が省かれています。文芸作品ではなく、しっかりデータの裏付けをもとにした著作なのになぜデータの出典等を明記した注記を省いてしまったのか、理解に苦しみます。注記がないことで、事実と著者の感想の区別がつきにくくなっていること、数字等の記述の情報源が辿れないことで、本書の価値は相当損なわれてしまっています。注記を省略することなどは訳書ではよくあることといえばよくあることですが、翻訳のもとにした原著のバージョンを明記することと、注記を省略しないことは義務化してほしいわ。 第1章 食にまつわる物語 第2章 極論に走りがちだが、ほかの道はないものか? 第3章 覚えておきたい用語 第4章 闇のなかのかくれんぼ 第5章 言葉を失うインフルエンザの脅威 第6章 楽園の肉と汚物の物語 第7章 わたしの誓い 第8章 新たな物語

Posted by ブクログ

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