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老いへの不安 歳を取りそこねる人たち
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
| 発売年月日 | 2011/04/07 |
| JAN | 9784022508522 |
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老いへの不安
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
老年期を迎えるにあたって、こういう老人になりたい、こういう老人にはなりたくない、という雑感を主に小説を引き合いにして語る本。 だいたいいつものやつ、といった風情の本。この著者の文章は、悪口より、こういうのがいいな、こういうのになりたいな、という好意的感想の方が読みやすい。 序...
老年期を迎えるにあたって、こういう老人になりたい、こういう老人にはなりたくない、という雑感を主に小説を引き合いにして語る本。 だいたいいつものやつ、といった風情の本。この著者の文章は、悪口より、こういうのがいいな、こういうのになりたいな、という好意的感想の方が読みやすい。 序章で、女には定年は関係ないので~と持論を展開させていくが、いつの時代に生きているんだこの人は。昭和に発行された本なら仕方ないかと思ったら2011年4月発行。えー。定年が関係ない女性がその頃ですらどのくらい希少種だったか。男性の若作りについてや、定年という区切りを迎えることについてあれこれ語っていたが、外見を美しく保つのを当たり前に要求され定年だって迎える女性に関してはこの興味の無さよ。自分でも言っていた通りわざわざ言及しないほうが良かったのでは。女性が子宮を摘出することに関しての無頓着な語りも、ほんとにそれで産婦人科をやっていたのか…と驚いた。 本編に入って、1章で、螺鈿の豪華な棺桶(現在は衣装入れとして使用)を購入した女性を、老後の不安からやってしまったのではきっと後悔しているのでは、と勝手に決めつけ始めた。自分がこうなりたいなと妄想する老境の姿と現実との乖離と引き較べ、自分の老後への不安に勝手に重ね合わせ、勝手に心情を決めつけ、まさに妄想だらけで余計なお世話でしかないし厄介な老人仕草そのもので、本当にげんなりした。 2章のパン屋での出来事。いや、言えよ。店員に。なにかっこつけてんだよ他の人に迷惑だろ。見てくればかりかっこつけて、他人ならば床に落ちたパンを食べても構わないというのか…というくだりはなにもしない自分の不甲斐なさに反省と皮肉を込めた文章のつもりなんだろうけど、食べ物を汚すネタは普通に不愉快だった。 他の部分はいつもの感じで、紹介されているものを面白がったり、それはそうかなと思ったりと楽しく読んだ。 あとがきにあった老いに対しての「往生際が悪い」はまさにそれだなと思った。
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■雑誌『本の雑誌』の漫画家・吉野朔美さんのマンガエッセイに時々登場する精神科医。ひねくれ具合のテイストが似ているので、言語化できない自分の頭の中を読んでいるようで心地いい(^◇^) ■秀逸なのは、84ページ「若くあろうとすることについて」の一節。いわく「ところで人間の行動様式のも...
■雑誌『本の雑誌』の漫画家・吉野朔美さんのマンガエッセイに時々登場する精神科医。ひねくれ具合のテイストが似ているので、言語化できない自分の頭の中を読んでいるようで心地いい(^◇^) ■秀逸なのは、84ページ「若くあろうとすることについて」の一節。いわく「ところで人間の行動様式のもっとも根底にあるものは、おそらく無力感だろうと私は考えている。それは劣等感とか自己実現とか、そういったものよりもなお深いところに根を張っている。無力感にそのまま押し流されて受動的かつ無気力な人生を送る者もいれば、無力感を克服しようと努力し、あるいは自暴自棄になる者もいる。…」と続く。 ■そして「自己嫌悪」や「恥」について話が及ぶ。「自己嫌悪の対象は、現在の事象も過去の事象も該当する。肯定したはずの過去が、不意に意味を逆転させたり勘違いであったと気付くことなどいくらでもある。若いうちの恥は、やがて取るに足らぬ失敗であったと笑い飛ばしたり客観視できるようになる可能性のほうが高いけれども、老いてからの恥は人生そのものを問われてしまう場合も希ではないのではないか」…恐ろしくも味わい深い。
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タイトルから精神科医が観た「暴走老人」のようなことがかかれているのかと想像していたが、想像は逆襲された。 先生は自らの老いの姿を夢想する。タバコやのオヤジ、きどった趣味の喫茶店オーナー・・・。 でも、どれもこの日本社会では実現不可能な姿でしかない。 生きている間は、社会から引...
タイトルから精神科医が観た「暴走老人」のようなことがかかれているのかと想像していたが、想像は逆襲された。 先生は自らの老いの姿を夢想する。タバコやのオヤジ、きどった趣味の喫茶店オーナー・・・。 でも、どれもこの日本社会では実現不可能な姿でしかない。 生きている間は、社会から引退できないしくみ、隠居など不在なのだ。若者に講釈をたれるほどの人格も形成されていないし、そんな社会状況でもない。 いわば「どのように老いるか」のモデルがない時代に、もう間近な老年時代をどのように過ごしたらいいのだろうか? 著者は、モデルを小説の中に逍遥する。これはオモシロイ。 でも、それも「あこがれ」となってしまう。 老いるのは「本当に難儀なのですよ」って。 よい本です!!
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