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時が滲む朝 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2011/02/10 |
| JAN | 9784167786021 |

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時が滲む朝
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商品レビュー
3.5
45件のお客様レビュー
祖国への思い
あとがきにあるように、本書は、著者楊逸の実体験を書き起こした本でもあります。 この後、著者が手がけた『獅子頭-シーズトォ』を先に読んでいたので、本書の主人公とダブって見えました。男性ですが、どこか自主性に欠けるというか、懦弱な一面があるところが嫌な気がした。 ただ、後半は、著...
あとがきにあるように、本書は、著者楊逸の実体験を書き起こした本でもあります。 この後、著者が手がけた『獅子頭-シーズトォ』を先に読んでいたので、本書の主人公とダブって見えました。男性ですが、どこか自主性に欠けるというか、懦弱な一面があるところが嫌な気がした。 ただ、後半は、著者自身ふっきれたのか、あまり主人公の性格的マイナス面に影響されず、ラストを迎えます。 本書で呟く主人公の最後のセリフに、思わず噎んでしまいました。納得のセリフでした。それを見るためだけに読む価値もあるくらいです。
聖熟女☆ミ
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんとも言えない甘酸っぱい読後感の作品でした。 ・・・ 当初、ライバルであり幼馴染である貧農の子どもたち二人が、苦学の末狭き門をくぐりなんとか憧れの大学生となるシーンで始まった本書、おおこれは立身出世物語かも、とワクワクして読んでおりました。 ところが、喜びも束の間、学生運動にかかわってしまい、せっかく入学できた大学から二人とも放校処分となり、エリート候補生が日雇いに身を落とすことに。 理想(国の民主化!)は高いが、現実の食い扶持を得るためにはとにかく働かねばならない。そのギャップが若い二人につきつけられます。 ・・・ とりわけ、在留日本人とみられる女性と結婚し日本へ渡った浩遠。 彼は民主化の理想を捨てきれず、日本でも同胞の民主化の集まりに顔を出すも、周囲の不真面目な態度が面白くない。会社の上司や妻も表立って反対はしないものの、次第にはれものに触るかのような態度を彼にとる。 最終的に浩遠は、民主化を先導した甘元教授と、憧れだった英露とに再会し、自分だけがクソ真面目に民主化活動していたことに気付く。ここは悲しかった。いったい何年彼は独りで夢を見ていたのか。 ・・・ 理想を持つことは素敵だし大切でしょう。他方で現実に生き生活を送ることは喫緊の課題となります。 普通の人は意識的・無意識的にバランスを取り、ある意味で平凡な人生に落ち着くわけです。 理想を固持したことで浮いてしまった浩遠に一抹の悲しみを感じるのは、わたしなぞは浩遠に自分の分身を見ることができるからでしょうか。 ・・・ 民主化という理想でなくても、理想(夢)は、お金持ちになる、都心に住宅を持つ、素敵な配偶者を得る、子どもを有名私立(国立)に入れる、出世して部長や役員になる等々にも置換できましょう。 私の場合は、優しくも厳しい妻との衝突を経て、自分は平凡に生きるべきだとやっと頭で理解してきました(心ではやっぱり破天荒なことをやったり成功したいという野望がまだ消えません泣)。 個人主義・多様性とは言うものの、干渉しない(で暴走?するのを許す)のを優しさと言うのか、干渉しまくって目を覚まさせるのが優しかというのか、意見は分かれましょう。 そんな人間関係の在り方をも考えさせる作品でありました。 ・・・ ということで、楊逸氏の作品は初めて読みました。 やさしく、そして熱情と冷静さの表現の切り替えが上手な作家さんだと感じました。 舞台が日本ではなく、異国情緒(というか異国ですが)が漂うテーマも好みです。 別作品も読んでみたいと思います。
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スポットライトの当たらない灰色の若者たちの話。大学受験に成功したところから、天安門事件を中心とした失意の出来事の数々。それからそれぞれが自らの人生を歩み、10年を隔て日本で時が滲む朝を迎える。
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