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嘘 百年文庫62
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ポプラ社 |
発売年月日 | 2011/01/13 |
JAN | 9784591121504 |
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嘘
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商品レビュー
3.5
14件のお客様レビュー
どれも児童文学の範疇であろうか。陽気な嘘、どこか憎めない嘘。与謝野晶子の嘘はやはり作家として欠くことのできない素養としての「嘘)だろうか。 読後感は悪くない。68/100
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「革トランク」 見栄の象徴。 中身には役に立たないクズが詰まっている。 繰り返される(こんなことは実に稀です。)が、もったいなくも、言い訳がましくも、わびしくも感じられる。 「ガドルフの百合」 いかにも宮沢賢治らしい話。 言葉の使い方に戸惑う。 二回読んで、やっと頭の中に絵を描く...
「革トランク」 見栄の象徴。 中身には役に立たないクズが詰まっている。 繰り返される(こんなことは実に稀です。)が、もったいなくも、言い訳がましくも、わびしくも感じられる。 「ガドルフの百合」 いかにも宮沢賢治らしい話。 言葉の使い方に戸惑う。 二回読んで、やっと頭の中に絵を描くことができた。 読み込むと、その美しさがわかる。 「嘘」 こんな嘘で涙をするあたりが、随分幼い。 すぐに嘘だとばれるだろうに。 子供の頃は、こういう話に興味があるのだな。 「狐の子供」 昔のカツアゲ。 いつの時代も、強い者が弱い者を脅し、つけこむんだ。 とっとと、大人に告げ口して、助けてもらえばいい。 子供なんだから。 「ある孤独な魂」 真っ直ぐな魂は、盲目であっても真実を射抜く。 自分の頭で考えるということ。 正しく生きるということは、受難の人生だ、ということか。 盲目的に何かに従うということの愚かさが、端的に描かれている。 それでも、周りに流されて生きる人たちの方が、社会的には成功するという理不尽さも。 昔からずっと変わらないのか。 人間は、社会は進歩しないのか。 切なくなる。 「せまい檻」 すごくよくわかる。 言いたいことが、すごくよくわかる。 でも、羊たちには、いらぬおせっかいなんだなぁ。 檻に甘んじる人たちも沢山いる。 檻を幸せだと感じる人たちも、いっぱい。 そして、「檻」というものは、人によって見え方が違う。 結婚制度を「檻」だと思う人もいれば、それをやすらぎだと感じる人もいる。 だから、虎のしたことは、ある意味では偽善なのだろうと思う。 偽善だから、石の神様に罰せられてしまうのだ。 社会とは、理不尽で、窮屈で、本来の姿を欠いたものであるかもしれない。 それでも、そこになじんでいってしまえる人も沢山いる。 「真」が必ずしも「幸せ」でないかもしれない、というもどかしさ、苛立ちを感じた。 「沼のほとり」 蝶を全面的に肯定しているわけではない。 そこには皮肉も含まれているように感じる。 それでも、後に地位を得た人物たちよりは、マシだと感じさせている。 本当の賢さって、難しい。 社会は正しく美しいものではないから。 それでも私たちは、この世界で生きていくしかないのだ。 「魚の悲しみ」 人間の傲慢さが描かれている。 他の命に対して、あまりに無頓着で、自己中心的な考え方をしている人間。 このエロシェンコという人は、本当に偏見のない眼差しを持った人なのだな、と強く感じた。
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宮沢賢治『革トランク』『ガドルフの百合』 与謝野晶子『嘘』『狐の子供』 エロシェンコ『ある孤独な魂』『せまい檻』『沼のほとり』『魚の悲しみ』
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