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第二次世界大戦の起源 講談社学術文庫2032
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2011/01/12 |
JAN | 9784062920322 |
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第二次世界大戦の起源
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商品レビュー
3.8
9件のお客様レビュー
まだ読んでいない、が紹介文を見ただけで鼓動が速くなってきた。これだから読書はやめられない、一種の中毒みたいなもんだよこれは、まだ目次と始めにを読んでないのでわからん。けれども今自分の頭にある、第二次世界大戦とは深刻なデフレといった国内情勢の不安定化の中で人気を勝ち得てきたナチスに...
まだ読んでいない、が紹介文を見ただけで鼓動が速くなってきた。これだから読書はやめられない、一種の中毒みたいなもんだよこれは、まだ目次と始めにを読んでないのでわからん。けれども今自分の頭にある、第二次世界大戦とは深刻なデフレといった国内情勢の不安定化の中で人気を勝ち得てきたナチスによって、その扇動と国民の半ば狂乱的な支持によって引き起こされたものだと言う考えがこの本を読むことでぶち壊されるんじゃないかという期待はふつふつと高まるばかりだ いろいろ感想をみたところ、本書ではポーランド侵攻に至るまでの主に各国の外交戦に着目して第二次世界大戦の勃発要因について考えているのだと思いました。
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「歴史修正主義」という言葉がある。厳密な定義はさておき、第二次世界大戦の勝者である連合国側の視点からの「正しい」歴史認識を「修正」しようとする立場を批判的な含意をこめて指す場合が多い。著者のテイラーはイギリス人であるが、ヒトラーに欧州支配を企てる戦争計画があったことを疑問視し、必...
「歴史修正主義」という言葉がある。厳密な定義はさておき、第二次世界大戦の勝者である連合国側の視点からの「正しい」歴史認識を「修正」しようとする立場を批判的な含意をこめて指す場合が多い。著者のテイラーはイギリス人であるが、ヒトラーに欧州支配を企てる戦争計画があったことを疑問視し、必ずしも英仏との全面戦争を望んでいなかったと主張する本書も、「歴史修正主義」のレッテルを貼られてきた。歴史学が厳密な意味で科学であるかどうかはともかく、客観的な事実をもとに、一応の「反証可能性」を前提とする学問であるとするならば、新たな歴史的事実が判明すれば、歴史認識を修正するのは当然である。「歴史修正主義」という言葉自体、極めてイデオロギー性の強いものと言ってよいが、テイラーはそこに潜む道徳的判断と学問的認識の混同を戒め、第二次世界大戦の起源を巡る通説に議論を挑む。 テイラーはチェンバレンの宥和政策に一定の理解を示すが、宥和的な政策にしろ断固たる政策にしろ、それが首尾一貫したものであれば成功した可能性もあるが、実際にイギリスがやったように両者を取り混ぜた政策であれば、どの道失敗しただろうとも言う。大戦の引金はポーランド領内の自由都市ダンチヒの帰属という、同じようにドイツ系住民の多いチェコスロバキアのズデーデン地域に比べれば、英仏にとってもドイツにとっても、そしてポーランドにとってさえも、実はそれほど重要な問題ではなかった。ヒトラーはこの時もまたミュンヘン会談のような譲歩を引き出せると踏んだ。チェンバレンにとってはミュンヘンの失敗を繰り返すことは世論が許さなかった。このパーセプションギャップが互いを意図せざる戦争に引き込んでいった。かつての大国幻想に囚われたポーランドの強硬姿勢やソ連への不信感がチェンバレンの行動を制約していたことも見逃せないが、彼の過ちは宥和政策そのものではなく、それが相手の出方次第で揺れ動く中途半端なものであったことだ。テイラーの意図を敷衍して言えば、彼がなすべきは、何がイギリスにとって死活的利益であるかを、ヒトラーにも同盟国にも、そして自国民にも明確に示すことであったはずだ。相手がヒトラーという機会を利用する天才であれば、これが欠けたことは致命的であった。
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ヒトラーの外交政策目標の独自性を否定し、第二次大戦の起源はドイツ特有の外交的主張―ヨーロッパ列強としての支配的地位の承認―をヴェルサイユ体制やロカルノ体制、宥和政策が解決し得なかったところにあると結論づける。外交政策の目標の点ではヒトラーを「免罪」した本書は発表当時から論争の的に...
ヒトラーの外交政策目標の独自性を否定し、第二次大戦の起源はドイツ特有の外交的主張―ヨーロッパ列強としての支配的地位の承認―をヴェルサイユ体制やロカルノ体制、宥和政策が解決し得なかったところにあると結論づける。外交政策の目標の点ではヒトラーを「免罪」した本書は発表当時から論争の的になった。優れた研究書として、あるいは論争を呼ぶ刺激的主張を明快に展開する歴史書として、本書は一読に値する。
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