世界香水ガイド(2) 「匂いの帝王」が五つ星で評価する-★1885

ルカトゥリン, タニアサンチェス【著】, 芳山むつみ【訳】

• 販売会社／発売会社: 原書房
• 発売年月日: 2010/12/10
• JAN: 9784562046003

商品レビュー

2018/05/29

写真は無い香水ガイド

[どらたん]

香水はたくさん掲載されており、香りについてのレビューも分かりやすいです。
「水っぽくて青臭い」とか「お行儀の悪い退屈な香り」とか、悪いことも評価しているので文章は面白いです。
ですが、香水ガイドというと香水瓶の画像がたくさん掲載されていると思っている人にはNG。
文章のみですのでオススメできません。ツウ好みな１冊と言えましょう。

2018/10/07

ありとあらゆると言ってもいいほど大量の香水のデータが載っている本。香水デビューに買ってみたが、香水をつけることが長続きしなかった。、

2012/02/28

病気してるときに、友人が暇つぶしにとプレゼントしてくれたもので、世界の香水1885本をかなり辛口に評価した本。香水「ガイド」、とありますが、「読み物」として非常に面白い。『悪魔の辞典』と似た楽しみ方をするものです。実際辞典並の分厚さです。
香水好きの私はこれを読み、「こんなに酷評されてる香水/評価の高い香水、実際にかいでみたい！」と体調回復に向け意欲を燃やすこととなりました。

香水メーカーが青ざめそうなことが沢山書いてあり、
特に日本で大人気のChloeは「バスタブ用クレンザーをわざわざ薄めたようなローズ」、Cleanは「味をつけたチョークのような飴」「家事がすき、と恋人に信じ込ませるのにはいい安っぽさ」、Dior Addictは「安いチョコともったりとしたフローラルの組み合わせで、どこから嗅いでもいやな感じ」等、日本の読者からの「えええ？！」という怒りの声も聞こえてきそう。
でも、価格が安いものまできっちり評価されていて、「高いものほど良い香り」かのように思わせがちな百貨店の香水コーナーに疑問を持つのは嬉しいところ。酷評の中味も、どこかなっとっくできるものが多い。かつ、「モテ香水★」とかいわれる似たような香りばっかりふわふわ漂う化粧室が苦手な私には、充実したライナップと感じられました（勿論載ってないものも多々あるけれどね。ずっと気になってるペンハリガンのカスティーユとかなくて残念）。
知らない香水も沢山あって好奇心がかきたてられるし、うん、これは自分じゃ買わなかったかもしれないけどもらって嬉しい本だ。

好きな香水を酷評された方は辛く思うかもしれませんが、あくまでも一意見であり、かつ土地も違えば好みも変わるのは当然（日本人は石鹸の香りや透明感のあるフローラルを好むのは有名な話）ということで、「でも好きだもん」で宜しいかと。西洋人が好きな重めのオリエンタルとかを、東洋人が不用意に使うと「いかにも感」が強くてやぼったくなるとも思うし。
特に、著者らは「香水は芸術」と捉える人たちであり、普通に「いいにおい」をまといたいと思う消費者とは香水選びの視点も違いますから。
ここに書かれていることを参考に、でも自分の好みにしっかりと自信を持って、同じ分野で色々と新しいものを比べてみたら楽しいんじゃないだろうか。もしかしたら、今より素敵な自分の香水に出会えるかもしれない。

・・・・と余裕ぶってられるのは、長年使っている香水がどれも好評価だった心の余裕かもしれません。ちょっと嬉しい、この単純さ。

嗅ぎに行きたい香水が沢山増えてほくほく。
香水ビンの写真が載ってたらもっとよかったんだけど、さすがにこの量じゃ無理か。そして邦訳が酷いがまぁそこは仕方ないのか。