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若年者就業の経済学
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若年者就業の経済学

太田聰一【著】

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若年者就業の経済学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日本経済新聞出版社
発売年月日 2010/11/20
JAN 9784532133955

若年者就業の経済学

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商品レビュー

4

11件のお客様レビュー

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2018/11/15

経済学と統計分析の専門家による、若年者就業に関する研究書。極めて、科学的、学術的に書かれており、記述が正確で説得力がある。統計分析手法が専門的なため、分析手法や計算式について理解できないところが多かった。印象的な記述を記す。 「若年期が職業能力の開花にとって大事な時期であること...

経済学と統計分析の専門家による、若年者就業に関する研究書。極めて、科学的、学術的に書かれており、記述が正確で説得力がある。統計分析手法が専門的なため、分析手法や計算式について理解できないところが多かった。印象的な記述を記す。 「若年期が職業能力の開花にとって大事な時期であることを考えると、ニートの期間が将来の稼得能力を低下させる可能性が高い。しかも、比較的低所得の家庭の出身者や不登校経験者がニート状態に陥りやすいことがわかっている」 「中卒及び高卒では、卒業年の失業率が高かった世代ほど、少なくともその後12年にわたって、実質年収が低水準となることが判明した。卒業年の失業率が1ポイント高くなると、中学・高校卒のグループでは、その後12年以上にわたって実質年収は5~7%程度持続的に低くなる」 「一度フリーターになった者は低所得に甘んじる傾向があり、近年ではフリーター状態から脱し難くなっている。そのことはさらに結婚年齢や出産年齢の高まりにつながっている」 「企業が自社内での人材育成を重視する場合には、企業内で形成されるスキルのうちの少なくない部分が、他企業では通用しにくい「企業特殊性」の高いものとなる。自社独自の機械を使って生産している企業では、労働者にとって、その機械に習熟する機会はその企業でしか得られないし、たとえ習熟したとしても、そうしたスキルは他企業に移った場合には通用しない。広く使われている機械設備であっても、ラインの組み方は企業間で大いに異なるし、それぞれの機械のクセも違う。自社内の各部署で誰が意思決定のキーパーソンであるかという情報を把握していることも、当然ながら「企業特殊性」の高い情報である。他社に通用しにくいスキルを労働者に身につけさせるためには、企業が訓練費用の一部を負担しなければならない。そうした費用を回収するためには長期の雇用が必要であり、それゆえに企業は若い労働者の採用を望むようになる。それに加えて、若い方が訓練内容をよりスムーズに吸収できるとするならば、とくに高度なスキルを労働者に身につけさせたい企業にとって、新卒採用はきわめて魅力的となる」 「新卒採用のチャンスからあぶれた若年者は、「他企業から正社員として採用されなかった人」という烙印を押されてしまい、その後の就職活動に不利に働いてしまう」 「主に正社員の解雇について、「解雇権濫用法理」というかたちの判例法理によって、事実上の(解雇)制限が加えられるようになった」 「偏差値の高い銘柄大学を卒業する学生は、狭き門をくぐりぬけてきたという意味で、「選ばれた」人材である。彼らの学歴は、彼らが一定水準の学力を持ち、それを身につけるだけの忍耐力を持ち合わせていたことの証明とみなされる。企業に入れば、多くの仕事を覚えていかなければならないが、銘柄大学の学生は、それをスムーズに身につけ、さらには磨き上げていく素養を持ち合わせている可能性が高いと判断される」 「アンケートには、「1990年代前半と比べて、現在採用できる高卒者の質はいかがですか」という質問が含まれているが、約3分の1の企業が「質が低くなっている」と回答した」 「就職環境の悪い(良い)時期には留年が増える(減る)という関係が見出される。少なくとも国立大学と私立大学では、就職留年の存在を強く示唆する結果が得られた」

Posted by ブクログ

2014/06/11

新規雇用が求められる背景、ニート・フリーター問題、雇用情勢など、若者をとりまく環境は厳しい。日本の将来は大丈夫か。

Posted by ブクログ

2013/04/29

若年者就業問題にかかる論点を網羅的に経済学的な観点から論じている。豊富な実証的分析に基づき論じられており非常に説得力がある。今後、若年社就業問題を考える際の基本書となろう。一点欲を言えば、既存の政策に対する評価や今後とるべき政策についての記述が少し浅く感じた。

Posted by ブクログ

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