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垂直の記憶 岩と雪の7章 ヤマケイ文庫
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垂直の記憶 岩と雪の7章 ヤマケイ文庫

山野井泰史【著】

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垂直の記憶 岩と雪の7章 ヤマケイ文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 山と溪谷社
発売年月日 2010/10/31
JAN 9784635047210

垂直の記憶

¥550

商品レビュー

4.4

37件のお客様レビュー

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2024/05/28

沢木耕太郎さんの『凍』を読んで山野井泰史さんのことをもっと知りたくなったので、彼自身の本を読んでみた。 専門用語が多すぎてその都度Google先生で調べながら読んだけど、「すごい」という言葉以外出てこない。 超人というより狂人。 ご本人も何かのインタビューで『僕って山のことを思う...

沢木耕太郎さんの『凍』を読んで山野井泰史さんのことをもっと知りたくなったので、彼自身の本を読んでみた。 専門用語が多すぎてその都度Google先生で調べながら読んだけど、「すごい」という言葉以外出てこない。 超人というより狂人。 ご本人も何かのインタビューで『僕って山のことを思うともう発狂しちゃうんだよね』みたいなことおっしゃってたけど、ほんと狂ってる。 山以外のことには無頓着で物欲もない。 奥さんの妙子さんは山と台所の人。 とにかく2人が人間として魅力的でした。 リアリティがある分、『凍』よりも心に深く響いた。

Posted by ブクログ

2024/05/22

山野井泰史(1965年~)氏は、世界各地の大岩壁や未踏の山々に新たなルートを切り開き、南米パタゴニアのフィッツ・ロイ冬期単独初登攀(1990年)、世界第6位の高峰チョ・オユー南西壁新ルート単独無酸素初登攀(1994年)、世界第2位のK2南南東リブからの単独無酸素初登攀(2000年...

山野井泰史(1965年~)氏は、世界各地の大岩壁や未踏の山々に新たなルートを切り開き、南米パタゴニアのフィッツ・ロイ冬期単独初登攀(1990年)、世界第6位の高峰チョ・オユー南西壁新ルート単独無酸素初登攀(1994年)、世界第2位のK2南南東リブからの単独無酸素初登攀(2000年)等の実績を持つ世界のトップクライマーのひとり。2021年には、クライミング界のアカデミー賞とも称され、アルパイン・クライミング界で著しい業績を残し、次世代のクライマーたちに多大なる影響を与えた者に対して贈られる「ピオレドール・生涯功労賞」を、アジア人として初めて受賞した(過去の受賞者はラインホルト・メスナーなど僅か12人)。クライミングのスタイルは、単独(または少人数)、無酸素、未踏・難ルートを重視するものである。妻は同じく登山家の山野井(旧姓長尾)妙子。 私は、自らは山に登らない普通の会社員だが、登山や、いわゆる冒険を描いたノンフィクションは好きで、山野井氏に関しても、本書にも書かれている、世界第15位のギャチュン・カン北壁の登頂・生還(2002年、妙子と臨んだギャチュン・カン北壁の登攀において、登頂に成功したが(妙子は体調不良で断念)、下山中に嵐と雪崩に巻き込まれ、瀕死の状態で生還した。その際に負った重度の凍傷で、両手の薬指と小指、右足の全ての指ほか計10本を切断)を、沢木耕太郎が描き、講談社ノンフィクション賞を受賞した『凍』や、2作目の自著『アルピニズムと死』(2014年)を読んでいる。 本書は、ギャチュン・カン登攀後のリハビリ期間中に執筆された自著1作目で、それまで12年間に18度挑戦したヒマラヤの高峰登攀の中から、1991年のブロード・ピーク、1992年のメラ・ピーク西壁(敗退)とアマ・ダブラム西壁、1994年のチョ・オユー南西壁、1995年のレディーズ・フィンガー南壁、1996年のマカル―西壁(敗退)、1998年のマナスル北西壁(敗退)、2000年のK2南南東リブ、2002年のギャチュン・カン北壁のクライミングについて綴ったものである。 『アルピニズムと死』でも、山野井氏の過去のクライミングのことは多数描かれているのだが、同書では、通底するテーマが、若い頃に「あいつが一番死ぬ確率が高い」と言われながら、何故それまで死なずに山を登り続けてこられたのかに置かれているのに対し、その10年前に書かれている本書は、ある意味、本人の備忘と言えるくらいに、その時々の思いがピュアに綴られているような気がする。 なぜ、実力派クライマーと言われる人々の中で、山野井氏は生き残り、他の何人かは亡くなったのか。。。本書の中でも、氏は、自分は常に、冷静かつ慎重に自分の体調や状況を分析し、判断している、と書いているが、おそらく、その問い自体にあまり意味は無いのだろう。彼らが挑戦するようなレベルのクライミングにおいて、確かな実力と優れた分析・判断力を持つことは、生き残るための必要条件ではあっても、十分条件であるはずはない。 前著のレビューにも買いたが、一度限りの人生をどのように生きるかは、(他者に迷惑を掛けない限り)それぞれの自由であり、よって、山を選んだ人たちが、仮に山で死んだとしても、それが幸せであったか不幸であったかは当人以外にはわからないし、わかる必要もないだろう。 必ずしも起伏の大きくはない日常を送る私(たち)にとっては、そうした人たちの人生に触れて、生に対する刺激を分けてもらう、そういうことなのかも知れない。 (2024年5月了)

Posted by ブクログ

2023/06/08

筆者の山野井泰史は有名な登山家(クライマー)だ。登山に親しみのない私がこの本を読もうと思ったきっかけは、沢木耕太郎の「凍」だ。「凍」は、山野井泰史と、その妻で同じく登山家である妙子を主人公としている。 2002年秋、山野井夫妻は、ヒマラヤのギャチュン・カンと呼ばれる難峰に挑み、泰...

筆者の山野井泰史は有名な登山家(クライマー)だ。登山に親しみのない私がこの本を読もうと思ったきっかけは、沢木耕太郎の「凍」だ。「凍」は、山野井泰史と、その妻で同じく登山家である妙子を主人公としている。 2002年秋、山野井夫妻は、ヒマラヤのギャチュン・カンと呼ばれる難峰に挑み、泰史が単独登頂に成功する。しかし、下降中、嵐につかまる。夫妻は奇跡的に生還するが、泰史は手足の指のうち10本を凍傷で失ってしまう。また、妙子も凍傷で傷つく。 沢木耕太郎の「凍」を読んだのは、随分昔の話なので、細かいところは忘れているが、山野井夫妻を主人公とし、このギャチュン・カンからの奇跡の生還を題材にしたものだったと記憶している。 本書で山野井泰史は、登山家としての自分自身の経験(実際の登頂・登攀の成功と失敗の経験を含め)を語っている。そのうちの第七章が、そのものずばり「生還」という題で、この時の奇跡の生還について自ら語っている。それは、本当に奇跡的なものだと感じる。沢木耕太郎の「凍」も、とても面白く読んだ記憶があるが、本人が語る生還物語は迫力に満ちていた。 また、本書あとがきで、山野井泰史は、一種の「後日談」を語っている。 10本の指を失くした山野井泰史であったが、山への想い断ちがたく、2004年以降、再び登頂・登攀に挑戦を始める。指を失う前のようなパフォーマンスを示すことは出来ないが、それでも、素晴らしい実績をあげている。 登山経験がない、あるいは、あまり興味がない人にも面白く読める本だと思う。

Posted by ブクログ

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