佐藤さとるファンタジー全集 復刊版(5) 小さな国のつづきの話

佐藤さとる【著】

• 販売会社／発売会社: 講談社/復刊ドットコム
• 発売年月日: 2010/11/10
• JAN: 9784835445472

商品レビュー

2016/03/29

4作目までの正統続編でありつつ、後日談というか、外伝的な要素もふんだんに。
くれぐれも今作から読み始めることなきよう。
ちゃんと順を追って読みましょう。

４作目までの作品が実際に作中に登場し、「幕間」で作者が自ら語るといった、メタ的な演出も。

さて、これでいよいよ有川浩の続編を読むことができる。楽しみです。

2011/08/09

図書館につとめている杉岡正子が、コロボックルの娘、ツクシンボとトモダチになった。ツクシンボは、コロボックル通信社の優秀な通信員で、世界じゅうをまわって旅行記を書きたいと思っている元気な女の子。正子も、説明しにくいのだけど、どこかか変わっている「ヘンな子」。とてもおもしろい組み合わせだった・・・。2人の登場で、コロボックルの世界はさらに広がっていく。コロボックル物語完結編。

ついにこれで完結かあ・・・と感慨深くもあり名残惜しくもある。読者としてせいたかさんから始まり、正子までのこの何年間もを見守ってこられたことが本当に嬉しいです。ファンタジーなのにこんなに細部まで作り込まれた、リアルな世界を目の前にしたとき、これは信じるしかないと思いました。コロボックルは実在するんだとずっと私は思ってきたし、これからも小さな影が現れてくれることを願い続けるでしょう。人間とコロボックルは絶対的に違う存在だけれど、それでも共に歩む道はあるんだという希望を最終巻で知らせてくれたように思いました。コロボックルシリーズは一生の愛読書です。