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夢の遠近法 山尾悠子初期作品選
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夢の遠近法 山尾悠子初期作品選

山尾悠子【著】

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夢の遠近法 山尾悠子初期作品選

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 国書刊行会
発売年月日 2010/10/23
JAN 9784336052834

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商品レビュー

4.4

17件のお客様レビュー

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2019/01/30

気になりつつも耳にしていた評判に慄いて手を出せずにいたが遂に借りて来る。初期作品集ということで比較的読みやすい? とは言え緊密で硬質な文章は何の気なしに読んでいると、上滑りして全然頭に入ってこない。読む側にも集中力を求め、叙述された世界をしっかり再構築する必要を感じる。それでも作...

気になりつつも耳にしていた評判に慄いて手を出せずにいたが遂に借りて来る。初期作品集ということで比較的読みやすい? とは言え緊密で硬質な文章は何の気なしに読んでいると、上滑りして全然頭に入ってこない。読む側にも集中力を求め、叙述された世界をしっかり再構築する必要を感じる。それでも作品の世界の理を理解出来ている訳でもなく、どれ程享受出来たかも怪しい。 「夢の棲む街」「ムーンゲート」「遠近法」想像力で世界を構築するというのはこういうことかと思わせる。言語による世界の構築に対するフェティッシュな欲望というか。温もりを排した鉱物的な冷厳な世界。 「夢の棲む街」の<脚>の踊り子や天使、人魚のイメージはグロテスクにして鮮烈。猥雑なのに静謐な世界観。 「月蝕」が大学生と小学生の姪の凸凹コンビの76年京都の街の彷徨譚という感じで、作者も「何ともお気楽」と記しているが読みやすく楽しい。姪の女の子がコケティッシュで小悪魔。というか彼女は誰だったんだろう? 「童話・支那風小夜曲集」は雰囲気のある作品。 「透明族に関するエスキス」面白いけど実際いたら汚れと悪臭で迷惑そう。 「眠れる美女」ブラック。ヒドイ。

Posted by ブクログ

2017/02/01

「幻想小説」と呼ばれるものは概して苦手なのだけど、ごくたまに心をわしづかみにされるようなビジョンを描き出す作品に出会うことがある。その筆頭が、本書にも収められている「遠近法」だ。SFのアンソロジーで読んだとき、そのイメージ喚起力に完全にノックアウトされた。 「作品集成」にはちょ...

「幻想小説」と呼ばれるものは概して苦手なのだけど、ごくたまに心をわしづかみにされるようなビジョンを描き出す作品に出会うことがある。その筆頭が、本書にも収められている「遠近法」だ。SFのアンソロジーで読んだとき、そのイメージ喚起力に完全にノックアウトされた。 「作品集成」にはちょっと手が出なかったのだが、これならばと買いこんでみたものの、最初の「夢の棲む街」がどうにも苦手な部類の「幻想小説」で…。「遠近法」だけ読み返して積んであったのを、なんとなくまた読んでみることにしたのだった。 「夢の棲む街」は、やはり好きとは言えないけれど、独特の硬質な世界に圧倒される。これが大学生の時のデビュー作とは。著者が巻末の「自作解説」で「すべてがここにある」と語っているのに納得した。グロテスクな要素もあり、血や粘液が流れる描写もあるというのに、冷え冷えとしたノーブルな空気に支配されている。 圧巻はなんといっても「遠近法」。何度読んでもすばらしい。SF的想像力で作り上げられた異世界には傑作が数々あるが、この「腸詰宇宙」は紛れもなくその一つだと思う。無限に続く塔の内側に階層としてある世界。その中を巡る太陽と月。《蝕》という現象。まさにめくるめくようなイメージで、ため息が出るばかり。断片的な記述を重ねるスタイルも効果的だ。世界の真実を求め、九万階上方の回廊を目指した人々の挿話が、残酷で、美しい。ラストの「ウロボロスの蛇」でとどめを刺されてしまう。「語り手」を揺らしてあるのも浮遊感を高めているのだろう。 本書ほど「自作解説」が役に立ったことはない。「月蝕」や「童話・支那風小夜曲集」は解説のおかげで、なるほどねえと楽しむことができた。著者は自分より少し年上なのだが、同じ京都で学生生活を送ったことを初めて知り、にわかに親しみも湧いた。初期の作品は京都で書かれたものも多いようで、さり気ない書き方ながらその頃への愛着が伝わってきた。

Posted by ブクログ

2016/07/14

間違いなく私の読書歴の頂点に位置する作家になりそう。 『夢の棲む街』★ 『月蝕』★ 『ムーンゲイト』★ 『遠近法』★ 『童話・支那風小夜曲集』 『透明族に関するエスキス』 『私はその男にハンザ街で出会った』★ 『傳説』★ 『月齢』★ 『眠れる美女』★ 『天...

間違いなく私の読書歴の頂点に位置する作家になりそう。 『夢の棲む街』★ 『月蝕』★ 『ムーンゲイト』★ 『遠近法』★ 『童話・支那風小夜曲集』 『透明族に関するエスキス』 『私はその男にハンザ街で出会った』★ 『傳説』★ 『月齢』★ 『眠れる美女』★ 『天使論』★ 付録 『人形の棲処』★ 『領春館の話』★ 『チキン嬢の家』 『ラヴクラフトとその偽作集団』★ 記憶に強く残っている作品に星をつけようと思ったが、 そんな試みもくだらないくらいにそれぞれが強い印象を残す。 ここまで鮮烈で確固としたイメージを植えつけられるとは。 驚愕に近い。

Posted by ブクログ

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