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森 百年文庫18
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ポプラ社 |
発売年月日 | 2010/10/01 |
JAN | 9784591119006 |
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森
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商品レビュー
3.9
19件のお客様レビュー
ロイド老嬢、密かな狂おしい愛情が、言ってみれば継子のような存在に注がれるのだが、よく考えたらそんな感情を自然と持つ人ってなかなかいないのでは?やはり長年の孤独と寂寥の為せる技、という感じか。40/100
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珍しく地域に開放されている定時制高校の図書館を知り、4つ目の図書館カードを作り今年から利用している。初めて訪れた日、窓際に並んだ白で統一された文庫棚が目に入った。もしかすると、これがブク友さんのレビューで見かけた百年文庫? 表紙は「憧」「駅」「恋」などと漢字ひと文字で表現されて洒...
珍しく地域に開放されている定時制高校の図書館を知り、4つ目の図書館カードを作り今年から利用している。初めて訪れた日、窓際に並んだ白で統一された文庫棚が目に入った。もしかすると、これがブク友さんのレビューで見かけた百年文庫? 表紙は「憧」「駅」「恋」などと漢字ひと文字で表現されて洒脱。想像通り爽やかで素敵な装丁だった。ページを繰ると文字のサイズも大き目で、中高年読者層に配慮した文庫本だった。山が好きな私は迷わずにと云いたいところだが、迷った末に『森』を選んだ。理由は大好きだったモンゴメリーの小説が入っていたから。 モンゴメリー『ロイド老嬢』 『アンの友だち』の中に収めた作品らしいが残念ながら覚えていない。近隣から「けちな金持ち」と誤解されながらもプライドが高く助けを求められない女性が心開くまでを描いてある。ロイドはある日恋人にそっくりの娘・シルビアに出会う。名前を聞いてもと婚約者の娘だと確信。若くして亡くなってしまった彼の娘を喜ばせようと、森に生えている苺や花を籠に入れて娘が通る道に置くことにする。 年取った未婚女性をオールドミスと呼ぶのは差別用語と使われなくなって久しいが、老嬢こそ今では耳にしない古めかしい表現で、タイトルが時代を反映しているよう。でも、だからこそモンゴメリーの作品なのだろうけど・・・。ロイドって何歳ぐらいだろう? シルビアが20代ぐらいだから50代でもおかしくない。現在の50歳とは比べようもない時代の女たちを想像しながら読んだ。ロイド家を取り囲むトウヒの森やブナの樹々は「赤毛のアン」に登場する小径を連想させる。ロイドは野イチゴの季節が終わると斜面に咲くメイフラワーの花を贈ったとあり、メイフラワーの花が甦る。「赤毛のアン」でアンがお気に入りの花と話していたあの花だ! 早速ググってみると、メイフラワーの正式名は”トレイリング アービゥータス”。つつじ科のイワナシ属で、世界には2か所しか自生していない。何とも日本ではイワナシの名前で北海道西南部、本州の日本海側に分布し、山地から亜高山帯の林縁に生育していた。愛らしい花に出会えたことも嬉しい。花の画像は→http://amegasuki3.blog.fc2.com/blog-entry-512.html 他にジョルジュ・サンド『花のささやき』、タゴール『カブリワラ』の2篇。
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※このレビューにはネタバレを含みます
モンゴメリーのロイド老嬢、ジョルジュサンドの花のささやき、タゴールのカブリワラのアンソロジー。ロイド老嬢がいちばん読みやすかったのは昔、赤毛のアンを読んでいたからか。あしながおじさんのような妖精の代母さんにこころが温まった。ジョルジュサンドはショパンと関わりがあると聞いて読んでみたかった。タゴールは聞いたことがなかったけどインドの作家らしい。貧富の差がある中での友情。こういう短篇で気になる作家の本を読むことができるのはいいことだ。
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