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の商品レビュー

3.9

19件のお客様レビュー

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2023/02/18

ロイド老嬢、密かな狂おしい愛情が、言ってみれば継子のような存在に注がれるのだが、よく考えたらそんな感情を自然と持つ人ってなかなかいないのでは?やはり長年の孤独と寂寥の為せる技、という感じか。40/100

Posted byブクログ

2020/02/13

珍しく地域に開放されている定時制高校の図書館を知り、4つ目の図書館カードを作り今年から利用している。初めて訪れた日、窓際に並んだ白で統一された文庫棚が目に入った。もしかすると、これがブク友さんのレビューで見かけた百年文庫? 表紙は「憧」「駅」「恋」などと漢字ひと文字で表現されて洒...

珍しく地域に開放されている定時制高校の図書館を知り、4つ目の図書館カードを作り今年から利用している。初めて訪れた日、窓際に並んだ白で統一された文庫棚が目に入った。もしかすると、これがブク友さんのレビューで見かけた百年文庫? 表紙は「憧」「駅」「恋」などと漢字ひと文字で表現されて洒脱。想像通り爽やかで素敵な装丁だった。ページを繰ると文字のサイズも大き目で、中高年読者層に配慮した文庫本だった。山が好きな私は迷わずにと云いたいところだが、迷った末に『森』を選んだ。理由は大好きだったモンゴメリーの小説が入っていたから。 モンゴメリー『ロイド老嬢』 『アンの友だち』の中に収めた作品らしいが残念ながら覚えていない。近隣から「けちな金持ち」と誤解されながらもプライドが高く助けを求められない女性が心開くまでを描いてある。ロイドはある日恋人にそっくりの娘・シルビアに出会う。名前を聞いてもと婚約者の娘だと確信。若くして亡くなってしまった彼の娘を喜ばせようと、森に生えている苺や花を籠に入れて娘が通る道に置くことにする。 年取った未婚女性をオールドミスと呼ぶのは差別用語と使われなくなって久しいが、老嬢こそ今では耳にしない古めかしい表現で、タイトルが時代を反映しているよう。でも、だからこそモンゴメリーの作品なのだろうけど・・・。ロイドって何歳ぐらいだろう? シルビアが20代ぐらいだから50代でもおかしくない。現在の50歳とは比べようもない時代の女たちを想像しながら読んだ。ロイド家を取り囲むトウヒの森やブナの樹々は「赤毛のアン」に登場する小径を連想させる。ロイドは野イチゴの季節が終わると斜面に咲くメイフラワーの花を贈ったとあり、メイフラワーの花が甦る。「赤毛のアン」でアンがお気に入りの花と話していたあの花だ! 早速ググってみると、メイフラワーの正式名は”トレイリング アービゥータス”。つつじ科のイワナシ属で、世界には2か所しか自生していない。何とも日本ではイワナシの名前で北海道西南部、本州の日本海側に分布し、山地から亜高山帯の林縁に生育していた。愛らしい花に出会えたことも嬉しい。花の画像は→http://amegasuki3.blog.fc2.com/blog-entry-512.html 他にジョルジュ・サンド『花のささやき』、タゴール『カブリワラ』の2篇。

Posted byブクログ

2019/12/06
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モンゴメリーのロイド老嬢、ジョルジュサンドの花のささやき、タゴールのカブリワラのアンソロジー。ロイド老嬢がいちばん読みやすかったのは昔、赤毛のアンを読んでいたからか。あしながおじさんのような妖精の代母さんにこころが温まった。ジョルジュサンドはショパンと関わりがあると聞いて読んでみたかった。タゴールは聞いたことがなかったけどインドの作家らしい。貧富の差がある中での友情。こういう短篇で気になる作家の本を読むことができるのはいいことだ。

Posted byブクログ

2019/10/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小学校の朝の読書時間を思い出させるような優しい本でした。 とくに『ロイド老嬢』は読んでいくと少し先の展開が読めるのですがそれが逆にパズルのピースを当てはめていくように回収されるので、物語の世界に浸りつつも話の流れに納得しながら読むことができました。

Posted byブクログ

2019/09/07

モンゴメリーのは、さすが赤毛のアンという感じはする。 サンドのは孫娘のために書いた誌というか童話だそう。子供向けにしちゃ難しいかも タゴールの父と娘の物語もいいですな

Posted byブクログ

2017/03/02
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ここ一年気になっていた「百年文庫」。 気分転換に読みたくて、ポプラ社HPで内容を確認して、これを借りた。 モンゴメリー、掛川恭子 訳「ロイド老嬢」 ジョルジュ・サンド、小椋順子 訳「花のささやき」 タゴール、野間宏 訳「カブリワラ」 良かった。 心がふわふわ、ここではないどこかに。 長編だといろいろ具体的なので、この感覚は味わえないんじゃないかな。 そんなことを、今初めて思いました。 どの作家も読んだことがなかったので、新鮮だった。 「ロイド老嬢」、ボタンの掛け違いのように物事がおかしくなってしまうこと、遠い日の甘酸っぱい想いを大切に生きること、生まれかわることができること……。 私も少し年を重ねたからこそ、響いてきた。 「花のささやき」、こういう狂いに最近触れていなかったから、おもしろかった。 「カブリワラ」、読んでいると映像が目に浮かんでくるような、心のひだをよく描いた作品だと感じた。

Posted byブクログ

2017/02/14

モンゴメリー『ロイド老嬢』 ◎お気に入り ジョルジュ・サンド『花のささやき』 タゴール『カブリワラ』

Posted byブクログ

2015/10/03
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ロイド老嬢/モンゴメリー 泣いたね。。 まさかウルウルくるとは思わなかった。 だけど、冒頭からお話に吸い込まれて、ロイド老嬢がどんどん好きになりました。 不器用なのだよね。 だけど、シルビアに対する愛情に胸打たれました。最後は、病にかかり、隠したかった自分を自然とさらけ出し、元気になると、スッキリとした生まれ変わったかのような人格に。 カッコ悪いところは隠したい、、というところがシンクロしました。 やっぱりモンゴメリーのおはなし好きだな。赤毛のアンはすごく好きだったのだけど再読したくなったし、他の本も読んでみたくなりました。制覇したいな〜。

Posted byブクログ

2013/03/06

ロイド老嬢『モンゴメリー』 涙や感動を誘うストーリーなのに、不思議にいやらしさはなく、透明、純粋。ふしぎだな。 『花のささやき』ジョルジュ•サンド フランス人らしく幻想的。でも花壇の花を蹴り散らしたのは驚いた。 『カブリワラ』タゴール インド人。切ない貧富の差。

Posted byブクログ

2013/11/19

ロイド老嬢は、何度読んでも感動する。 赤毛のアンシリーズを読み返したくなる。 プライドとか、こだわりとか、そういったものを超越できたときに、本当の幸せや穏やかさが得られるのかもしれない。 花のささやきは、面白い伝説のようなお話だ。 花壇の花々のねたみやエゴが面白かった。 カブ...

ロイド老嬢は、何度読んでも感動する。 赤毛のアンシリーズを読み返したくなる。 プライドとか、こだわりとか、そういったものを超越できたときに、本当の幸せや穏やかさが得られるのかもしれない。 花のささやきは、面白い伝説のようなお話だ。 花壇の花々のねたみやエゴが面白かった。 カブリワラも印象的なお話だ。 身分を越えた共感の部分が、胸を打つ。 やっぱり、私は、人間に後付されたフィルターを外していった後に見えるものが描かれている作品が好きだ。 そういうものが、長く読み続けられる作品なのかもしれない、と思う。

Posted byブクログ