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白蝶花 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/09/29 |
JAN | 9784101285726 |
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商品レビュー
4
39件のお客様レビュー
2024.7.19読了 女性が現代のように自分の生き方を自分で決められなかった時代のお話。 人はこうしてつながって、生かされているんだなと思わされた。 結婚するしないも、出産するもしないも、全て自分で決められる自由を大変恵まれていると感じたし、かつて苦しい思いをしていた女性たち...
2024.7.19読了 女性が現代のように自分の生き方を自分で決められなかった時代のお話。 人はこうしてつながって、生かされているんだなと思わされた。 結婚するしないも、出産するもしないも、全て自分で決められる自由を大変恵まれていると感じたし、かつて苦しい思いをしていた女性たちの代わりに自分の幸せを噛み締めながら生きたいと思うような物語だった。
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ぜんぶ良かったけれど最後の話が良かったな。 この歳になって、今更いなくなるかもしれない人に何かを望んでも、また同じ痛みを繰り返すだけだ。 「…私は何もできないし、何もできなくても、生きていれば失うばかりだったもの」 「僕が生きてゆかせるよ。そしてあなたに全てを与えてあげる」
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20代になりたての頃、『花宵道中』で著者を知り迷わず買った新刊。 4篇の連作となっているが、内3篇の主人公は許されない恋に身を焦がし安易に子まで宿している。 身請けされた旦那の兄弟分と身体を重ねる芸妓の菊代『天人菊』、妾の身でありながら旦那の息子と愛し合う泉美『凌霄花』、戦地に赴く男と恋に落ちる女中の千恵子『乙女椿』、どの恋も決して幸福な結末は見えない。 だからこそ最期まで夫に愛されている和江『雪割草』にホッとしてしまう。 好きな人の子を先に産んで待ってる事がなぜ悪いと千恵子は父を泣いて責める。 千恵子にとってはもう会うことが叶わぬだろう愛する人が遺した宝物、堕胎なんてとんでもないのだろうが、まだ女性が一人で生きていくのが難しい時代、それも戦中戦後の混乱した世の中でどうやって育てる気だったのか。(運よく彼女には仕事も住処も見つかるが。) また、作ろうとして出来た子ではなく気付けば出来ていた子であるくせに何を言っているのか。 10年以上を経て再読すると自分がすっかり親側の目線で読んでいる事に気付く。 子はいないので親というより大人目線か。 明治~昭和初期、文明開化がどんどん進んでいき和洋ごちゃまぜの(和服にカフェーだとか)この時代の雰囲気が好きなので、どっぷり浸れてよかった。 読了した宮木作品では一番好きな本。 それにしても戦争に勝つと書いて戦勝とはそのまんま過ぎて泉美の名づけセンスはひどいと感じたが当時の男の子の名前には“勝”“勇”“功”あたりが多かったらしい。 戦勝くんと名付けられた男児も実際いたのかもしれないな。
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