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攘夷の幕末史 講談社現代新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2010/09/20 |
JAN | 9784062880695 |
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攘夷の幕末史
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攘夷の幕末史
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商品レビュー
3
7件のお客様レビュー
開国は手段であって全て攘夷の範疇に入る。 朝陽丸事件の事は全然知らなかったが、とばっちりみたいなノリで殺害された方々に哀悼したい。
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- ネタバレ
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調べもの読書。前半は幕末の歴史が分かりやすく書いてあってよかった。ただ後半になると特定の事件についてやたら詳しく書かれていて全体像が見えなくなった。坂本竜馬のエピソードなど想像の部分が多いような気がするし史実に基づいているとは言えないのではないか。幕末、日本人は全員少なからず攘夷だった、というのも本当かどうか怪しい。歴史的事実が書かれたところのみを拾い読みした感じ。
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「鳥の目と蟻の目」という言葉がある。「鳥の目」とは大空を舞う鳥のような視点から全体を鳥瞰すること、「蟻の目」とは地べたを這うように詳細な内容を見ることを表しているが、歴史を見るにはこの両方の視点が必要と思われる。 本書は、この「蟻の目」の視点の本としておもしろく読めた。 幕...
「鳥の目と蟻の目」という言葉がある。「鳥の目」とは大空を舞う鳥のような視点から全体を鳥瞰すること、「蟻の目」とは地べたを這うように詳細な内容を見ることを表しているが、歴史を見るにはこの両方の視点が必要と思われる。 本書は、この「蟻の目」の視点の本としておもしろく読めた。 幕末期のいわゆる「尊皇攘夷」の思想についてはわかりにくいところがあったと思う。ざっくりといえば、後日明治政府を構成する薩摩・長州の反徳川勢力が「攘夷」という対外戦争を主張し、旧体制の幕府側が「開国」を主張したのが歴史の推移だ。一見逆のように見えるこの関係を本書は詳細に解き明かしている。 本書により幕府の対外政策をみてみると、幕府はイギリス捕鯨船とのトラブルを受けて1825年(文政8年)に攘夷のさきがけと言われる「無二念打ち払い令」という強硬方針を決定。 その後1842年(天保13年)「薪水給与令」という対外融和政策に政策を転換した。 そしてぺリーの来航(1853年、嘉永6年)と日米和親条約(1854年、嘉永7年)の締結だが「この段階では鎖国を堅持したというのが同時代人の認識だった」と本書は語る。 その後鎖国政策の転換である日米修好通商条約(1858年、安政5年)の締結となるわけだが、攘夷思想に凝り固まった孝明天皇の勅許獲得をめぐる混乱や、有力諸侯の動き等々で情勢が一気に流動化していく経過が本書では克明に描かれている。 本書では「政争の本質はどこにあるのか?」という点を詳細に分析し、当時の対立点は「攘夷vs開国」ではなく、「大攘夷vs小攘夷」だと論証している。 大攘夷とは「現状の武備では西欧諸国諸国にはかなわないとの認識に立ち、通商条約を容認しその利益を持って海軍を起こし、大海に打って出る」という帝国主義的な路線であり、「小攘夷」とは「幕府が締結した通商条約を一方的に破棄し、それによる戦争も辞さない」というものだという。 本書による歴史の詳細な解説は幕末の時代を立体的により深く理解できるとおもしろく読めた。 本書最終章の「幕末の攘夷の残影」についてはいろいろと考えさせられると思った。 幕末の時代認識としては「尊王攘夷vs公武合体の観点で理解してはならないのだ。通商条約を容認するのか破棄するのか、武備充実後まで攘夷実行を先送りするのかしないのか、これらの考え方の相違から政争が繰り広げられた時代だったのだ」というのだ。 本書末尾の「先の未曾有の大戦も、つまりは、幕末の呪縛によるものなのだ」との結論には思わずため息が漏れた。 ただ、本書はとっつきにくい。いろいろおもしろいと感じたのは、本書の後半となってからで、前半は学術書のように細かい展開が続いている。それを乗り越えなければおもしろさにはたどりつけない。 これは「蟻の目」の視点とはそういうものなのか、それとも筆の力なのかどちらかなのだろう。本書は幕末期への理解を進めることができる良い本であると思った。
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