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夜明け前(全4巻) 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2010/08/01 |
JAN | 9784002010991 |
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夜明け前(全4巻)
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商品レビュー
4.4
8件のお客様レビュー
夜明け前 島崎藤村 今の時代から当時をうかがうと 夜明け前と言うよりは 怒涛のように押し寄せる嵐の前触れのように思えてならないが 藤村にとっては「夜明け前」だったのだろうか? 最も明治色なのだから新選組側の話などできるわけもない いずれにしろ実に良く調べた上での小説だから 一...
夜明け前 島崎藤村 今の時代から当時をうかがうと 夜明け前と言うよりは 怒涛のように押し寄せる嵐の前触れのように思えてならないが 藤村にとっては「夜明け前」だったのだろうか? 最も明治色なのだから新選組側の話などできるわけもない いずれにしろ実に良く調べた上での小説だから 一方的だけれど ドキュメント的要素も大きいように思える 少し違和感を覚えるのは 綺麗な文体なのだけれど 当時の夫婦間で「あなた」と呼びかけただらうか? と思いたつと言葉遣いが気になり出した 藤村は中津川の生まれだと言うし明治五年の生まれだから 子供心にも明治の状況を肌で知っていたのだろう それにしても全体を通して見ると 明治維新は不可解なことばかりだ
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夜明け前 第1部(上) (和書)2009年07月13日 17:52 2003 岩波書店 島崎 藤村 幕末の生活風景と歴史、思想、攘夷、勤王などが描かれている。所謂歴史上の人物でない人々の精神・生活・思想が描かれていてとても面白く読めました。続きが楽しみです。 夜明け前 第1...
夜明け前 第1部(上) (和書)2009年07月13日 17:52 2003 岩波書店 島崎 藤村 幕末の生活風景と歴史、思想、攘夷、勤王などが描かれている。所謂歴史上の人物でない人々の精神・生活・思想が描かれていてとても面白く読めました。続きが楽しみです。 夜明け前 第1部(下) (和書)2009年07月15日 21:12 岩波書店 島崎 藤村 幕末の生活・精神・思想・政治・思想について描かれている。教科書に載るような大きな事件についてももちろん描かれているがそれを人間がいかに生きていったかが描かれていて面白い。革命という言葉が途中出てきた。革命だったんだね。当たり前のことだけど面白かった。第2部も楽しみです。 夜明け前 第二部(上) (和書)2009年07月17日 21:04 2003 岩波書店 島崎 藤村 時間の流れが良く分かる。歴史と生活の時間がリンクしていてスリリングで面白い。最終巻も楽しみです。 夜明け前 第二部(下) (和書)2009年07月19日 20:56 2003 岩波書店 島崎 藤村 探求することということ、失望、絶望、無力感、発狂ということ。なかなか構成も面白く主人公の境遇もうまく描かれていてとても読み応えがありました。 とても良かった。
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長い読書だった。読むのに一か月半を要した。 東山道の宿場、馬籠の本陣・庄屋・問屋の息子として生を享けた青山半蔵の一代記。 幕末を描いた歴史小説は数多あるが、こうして市井の人を主人公にしてその内面を綿密に描いた作品は稀なのではないか。 この小説を読んで思ったのは、国学とは狡兎死...
長い読書だった。読むのに一か月半を要した。 東山道の宿場、馬籠の本陣・庄屋・問屋の息子として生を享けた青山半蔵の一代記。 幕末を描いた歴史小説は数多あるが、こうして市井の人を主人公にしてその内面を綿密に描いた作品は稀なのではないか。 この小説を読んで思ったのは、国学とは狡兎死して煮らるる犬のようなものだったのではないかということだ。 主人公は実直かつ多感な人で、庄屋の世継ぎという特権的な位置にある人ながら封建の世に苦しむ貧農をいたわるような優しさを持っていた。 儒教道徳を重んじる風でいながら権威を笠にきて横暴を働く侍を暗い中世の産物のようにとらえて、それ以前の伸びやかな国ぶりに日本が復古することを望んだ。 そのために本居、平田篤胤の書に学び勤王の有志を助けたが、いざ明治の世になると彼らは頑執盲排のともがらとも呼ばれるようになってしまった。西洋化近代化を第一に社会を運ぼうとする国家には、古代を尊ぶ人々などは無用だったのだ。 主人公はそんな時流の転変に翻弄され、自分の信ずるものに対しこの上なく忠実で清いがためにその思想と心中せざるを得なかったような人だ。 島崎藤村の描写する山家の人々の生活はどこかゆかしいものがある。近所の人々というだけであっても互いに通い何かにつけて心配しあう。誰かが村を離れるときは誰かがそれを補う。そういったことが大義でもなさそうにごく普通の光景として描かれている。 夫婦や親子の情の通い合い。客に対するもてなしの気持ち、一つ一つのやりとりが言葉に出ずとも纏綿な心遣いを隠していて、読んでいて気持ちがいい。全体として、特に後半は悲しい話ではあるけれども、そのおかげで暗くならずに済んだ。 また何気ないことだが、山間特有の食べ物をとても美味そうに書いている。くどくどしい説明などはいっさいないが、その膳が供される空間や什物の描写などと相俟って、文章から香りが立つようだ。何がどうと指摘はできないけど、その雰囲気をさらりと醸すあたりやはり名人芸だと感じた。
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