夜明け前(全4巻) の商品レビュー
夜明け前 島崎藤村 今の時代から当時をうかがうと 夜明け前と言うよりは 怒涛のように押し寄せる嵐の前触れのように思えてならないが 藤村にとっては「夜明け前」だったのだろうか? 最も明治色なのだから新選組側の話などできるわけもない いずれにしろ実に良く調べた上での小説だから 一...
夜明け前 島崎藤村 今の時代から当時をうかがうと 夜明け前と言うよりは 怒涛のように押し寄せる嵐の前触れのように思えてならないが 藤村にとっては「夜明け前」だったのだろうか? 最も明治色なのだから新選組側の話などできるわけもない いずれにしろ実に良く調べた上での小説だから 一方的だけれど ドキュメント的要素も大きいように思える 少し違和感を覚えるのは 綺麗な文体なのだけれど 当時の夫婦間で「あなた」と呼びかけただらうか? と思いたつと言葉遣いが気になり出した 藤村は中津川の生まれだと言うし明治五年の生まれだから 子供心にも明治の状況を肌で知っていたのだろう それにしても全体を通して見ると 明治維新は不可解なことばかりだ
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夜明け前 第1部(上) (和書)2009年07月13日 17:52 2003 岩波書店 島崎 藤村 幕末の生活風景と歴史、思想、攘夷、勤王などが描かれている。所謂歴史上の人物でない人々の精神・生活・思想が描かれていてとても面白く読めました。続きが楽しみです。 夜明け前 第1...
夜明け前 第1部(上) (和書)2009年07月13日 17:52 2003 岩波書店 島崎 藤村 幕末の生活風景と歴史、思想、攘夷、勤王などが描かれている。所謂歴史上の人物でない人々の精神・生活・思想が描かれていてとても面白く読めました。続きが楽しみです。 夜明け前 第1部(下) (和書)2009年07月15日 21:12 岩波書店 島崎 藤村 幕末の生活・精神・思想・政治・思想について描かれている。教科書に載るような大きな事件についてももちろん描かれているがそれを人間がいかに生きていったかが描かれていて面白い。革命という言葉が途中出てきた。革命だったんだね。当たり前のことだけど面白かった。第2部も楽しみです。 夜明け前 第二部(上) (和書)2009年07月17日 21:04 2003 岩波書店 島崎 藤村 時間の流れが良く分かる。歴史と生活の時間がリンクしていてスリリングで面白い。最終巻も楽しみです。 夜明け前 第二部(下) (和書)2009年07月19日 20:56 2003 岩波書店 島崎 藤村 探求することということ、失望、絶望、無力感、発狂ということ。なかなか構成も面白く主人公の境遇もうまく描かれていてとても読み応えがありました。 とても良かった。
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長い読書だった。読むのに一か月半を要した。 東山道の宿場、馬籠の本陣・庄屋・問屋の息子として生を享けた青山半蔵の一代記。 幕末を描いた歴史小説は数多あるが、こうして市井の人を主人公にしてその内面を綿密に描いた作品は稀なのではないか。 この小説を読んで思ったのは、国学とは狡兎死...
長い読書だった。読むのに一か月半を要した。 東山道の宿場、馬籠の本陣・庄屋・問屋の息子として生を享けた青山半蔵の一代記。 幕末を描いた歴史小説は数多あるが、こうして市井の人を主人公にしてその内面を綿密に描いた作品は稀なのではないか。 この小説を読んで思ったのは、国学とは狡兎死して煮らるる犬のようなものだったのではないかということだ。 主人公は実直かつ多感な人で、庄屋の世継ぎという特権的な位置にある人ながら封建の世に苦しむ貧農をいたわるような優しさを持っていた。 儒教道徳を重んじる風でいながら権威を笠にきて横暴を働く侍を暗い中世の産物のようにとらえて、それ以前の伸びやかな国ぶりに日本が復古することを望んだ。 そのために本居、平田篤胤の書に学び勤王の有志を助けたが、いざ明治の世になると彼らは頑執盲排のともがらとも呼ばれるようになってしまった。西洋化近代化を第一に社会を運ぼうとする国家には、古代を尊ぶ人々などは無用だったのだ。 主人公はそんな時流の転変に翻弄され、自分の信ずるものに対しこの上なく忠実で清いがためにその思想と心中せざるを得なかったような人だ。 島崎藤村の描写する山家の人々の生活はどこかゆかしいものがある。近所の人々というだけであっても互いに通い何かにつけて心配しあう。誰かが村を離れるときは誰かがそれを補う。そういったことが大義でもなさそうにごく普通の光景として描かれている。 夫婦や親子の情の通い合い。客に対するもてなしの気持ち、一つ一つのやりとりが言葉に出ずとも纏綿な心遣いを隠していて、読んでいて気持ちがいい。全体として、特に後半は悲しい話ではあるけれども、そのおかげで暗くならずに済んだ。 また何気ないことだが、山間特有の食べ物をとても美味そうに書いている。くどくどしい説明などはいっさいないが、その膳が供される空間や什物の描写などと相俟って、文章から香りが立つようだ。何がどうと指摘はできないけど、その雰囲気をさらりと醸すあたりやはり名人芸だと感じた。
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馬籠宿の旧家に住む青山半蔵が主人公。ペリーの黒船来航時点で23歳だった半蔵が、幕末明治の激動の時代を生き抜いて亡くなるまでの長い年月を描いた作品。明治維新といえば、薩長や幕府方の偉人を主人公とした作品を多く読んできたが、地方の一市民にスポットライトを当てた作品は初めて。 中央の嵐のような時代の流れからは取り残された主人公の内なる心情の移り変わりが作品の根底だと思うが、と同時に、木曽山中の静かでゆっくりと時が流れる自然の描写が素晴らしかった。
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第一部上下を読了。 江戸時代末期に馬籠の本陣の主人として采配を振るう吉左衛門の跡を引き継ぐ息子半蔵の物語。参勤交代など封建時代の習俗と地方に生きる人々の苦しみ、黒船来襲や尊王攘夷、ええじゃないかに揺れる社会の様子、人々の有様を馬籠の街道から民謡や豊かな木曽の四季折々の自然を織り込みながら描く。
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木曽地域を理解するために購入したのだったが、存外面白い。特に、幕末期をリアルタイムに生きた人のこの間の記述はリアリティがあって、貴重な証言。 Kindleで無料のものを読む。
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なんとか読み終わった! 全部読むのに二ヶ月以上かかった…… 文章の美しさは味わえるが、漢詩なども出てきて非常に難解極まりない。今まで読んだ小説で一番読みにくかった けど頑張って最後まで読めば、日本文学の最高峰といわれるだけあってやっぱり面白いですよ 江戸時代〜明治時代に至る激動の...
なんとか読み終わった! 全部読むのに二ヶ月以上かかった…… 文章の美しさは味わえるが、漢詩なども出てきて非常に難解極まりない。今まで読んだ小説で一番読みにくかった けど頑張って最後まで読めば、日本文学の最高峰といわれるだけあってやっぱり面白いですよ 江戸時代〜明治時代に至る激動の時代を生きる人々がどんなことを考え、どう生きていたのかが非常に丁寧に描かれる部分と、主人公である青山半蔵の生涯を語る部分のバランスが絶妙 理解できていない部分もかなり多いので10年、20年後に読み返してみたいな
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木曽の雰囲気と、幕末の雰囲気と、藤村の美しい日本語に浸ってるだけで幸せで、ずーっと読んでいたい!と思いました。この本でも、幕末は“瓦解”の時代だったんだなーと感じます。 第1部 2010.11.10読了 第2部 2010.12.04読了
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