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緑の家(下) 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2010/08/19 |
JAN | 9784003279625 |
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商品レビュー
4.1
27件のお客様レビュー
40年に渡る南米の密林と砂漠に生きる人々の生活を描いた群像劇。 文体や物語自体で苦労することはないが、構成がとても難解で慣れるまでスムーズに頭の中を整理できず苦労した。人が大勢出てくるし、同じ人を違う名称で呼ぶのなんて序の口で、時系列と場面がごちゃごちゃに切り替わるし、何の脈...
40年に渡る南米の密林と砂漠に生きる人々の生活を描いた群像劇。 文体や物語自体で苦労することはないが、構成がとても難解で慣れるまでスムーズに頭の中を整理できず苦労した。人が大勢出てくるし、同じ人を違う名称で呼ぶのなんて序の口で、時系列と場面がごちゃごちゃに切り替わるし、何の脈絡もなき突然回想に入って、しかも回想になったことに気付きにくいといった正直最初は読ませる気あるのか疑いたくなるような構成だった。ただ、慣れてからは物語の面白さに引き込まれ構成故に上手く騙されていた部分が分かってきて、この小説の醍醐味を味わえたと思う。読み終わった今となっては、全部時系列順とかに並んでたらここまで楽しめる小説にはならなかっただろうと思うまでになった。 全体を通してあまりテーマ性が見えて来ず、この小説でテーマ性を求めることは陳腐なのかもしれないが、どこか不安を抱え何かを求めている人たちの物語だったと思う。時間とともにどんどん立場も状況も変わっていく中でも、それでも過去は追いかけて来て、そんな中で過去に囚われ変われない人もいれば過去を笑い飛ばせる人、過去を活かしている人と様々な向き合い方が示されていた。物語の時間が進むにつれ、私自身も一緒に年を取っていったように思える小説だった。人物が「生きている」ということを強く感じた。 個人的には、最後のセバーリョス医師とガルシーア神父の会話が好きでこれまでの40年を見てきた二人の会話は驕った見方かもしれないが私の感想のようだった。
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バラバラだったエピソード、その中に出てくる人物が、あ!あの時の!と気づく瞬間。 最後は感動しました。 みんな何かしら背負って生きている。過去や故郷、愛した人、全てひっくるめてその人になっている。 上下巻共に教会の人間にかなりイライラした
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エピローグまで来てやっと、複雑に入り組んだ物語の全貌が見えた。地域によって山岳部や砂漠や密林〜というふうにガラッと変わる風土、土着とカトリックが混じった独特の文化、いい加減だけど、情があってさっぱりした国民性とか、確かにペルーだなーと思いながら読めた。やっぱり女性が強い。もう一度...
エピローグまで来てやっと、複雑に入り組んだ物語の全貌が見えた。地域によって山岳部や砂漠や密林〜というふうにガラッと変わる風土、土着とカトリックが混じった独特の文化、いい加減だけど、情があってさっぱりした国民性とか、確かにペルーだなーと思いながら読めた。やっぱり女性が強い。もう一度読みたいけれど、再読はいつになるやら。 木村先生の解説は、私がペルーで受講した講義と被る内容があったり、リョサのバイオグラフィーが子細に書かれていて、大変貴重でためになる内容でした。
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