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透明な沈黙 哲学者ウィトゲンシュタインの言葉×新世界『透明標本』
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透明な沈黙 哲学者ウィトゲンシュタインの言葉×新世界『透明標本』

鬼界彰夫【訳】, 冨田伊織【透明標本】

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透明な沈黙 哲学者ウィトゲンシュタインの言葉×新世界『透明標本』

定価 ¥1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青志社
発売年月日 2010/08/20
JAN 9784903853987

透明な沈黙

¥550

商品レビュー

4.1

16件のお客様レビュー

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2024/04/06

剥製と骨格標本の合の子のような透明標本の周りにウィトゲンシュタインの哲学をまぶしているとてもミステリアスで面白い本。 透明標本そのものも美しく、パラパラと眺めるのも勿論楽しいのだが私は個人的に文字を追いながら眺める方法をオススメしたい。 そのページごとの言葉のチョイスがよく哲学を...

剥製と骨格標本の合の子のような透明標本の周りにウィトゲンシュタインの哲学をまぶしているとてもミステリアスで面白い本。 透明標本そのものも美しく、パラパラと眺めるのも勿論楽しいのだが私は個人的に文字を追いながら眺める方法をオススメしたい。 そのページごとの言葉のチョイスがよく哲学をあまり読まない人でも雰囲気で楽しめる。さらに言葉と標本との距離が丁度よく、文字を辿る間も常に標本が目に入る。読んでいるうちにその標本が私たちに読み聞かせてくれているような錯覚が起こり、喋りかけてくる剥製とはまた違う不思議な感覚に私たちを誘ってくれる。 個人的にかなり好きな本。

Posted by ブクログ

2021/05/11

 透明標本のことはよく分からないけど、ウィトゲンシュタインの言葉のセンスには馴染みがある。 私が書くものは、ほとんどいつも自分自身に対する独白である。 それは私が、自分と二人きりで話していることなのだ。 生き生きとした暖かい核に達するために、 人は毎朝、 生気を失った岩クズを...

 透明標本のことはよく分からないけど、ウィトゲンシュタインの言葉のセンスには馴染みがある。 私が書くものは、ほとんどいつも自分自身に対する独白である。 それは私が、自分と二人きりで話していることなのだ。 生き生きとした暖かい核に達するために、 人は毎朝、 生気を失った岩クズをかきわけて、 さらに押し進まなければならない。 幸福なものの世界は、不幸なものの世界とは別の世界である。 才能とは、そこから新しい水が繰り返し流れ出す泉である。 しかしこの泉は、 正しく用いられなければ価値を失う。 歳をとるにつれて、ますます私は 論理的に視野が狭くなる。 私の物事を一挙に見る力は 衰えている。 そして私の思考は 息が短くなっている。 ザラザラした大地に戻れ。 私の書くものは、 しばしばただの「口ごもり」にすぎないのだ。 私は才能の乏しい人間だ。 こんな私にも 何か正しいことが 成し遂げられますように。 時々私は、自分の理性が、負荷のかかった、 今にも割れそうなガラス棒であるかのように感じる。 勇気は常に独創的だ。 死は人生の出来事ではない。 死を人は経験しない。 絶望に終わりはない。 自殺もそれを終わらせることはない。 人が奮起して絶望を終わらせない限りは。 このテンション、この強度、この透明性、ヤバい 。 『宗教哲学日記』読みたくなりますね。

Posted by ブクログ

2021/05/08

「勇気は常に独創的だ」。ウィトゲンシュタインの人間味のある生きることの意味を問い続けたという「生の言葉」と、神秘的な雰囲気を醸し出した透明標本とがうまく合っていて、不思議な世界を作り出している一冊だった。ウィトゲンシュタインの言葉は深く、総てを理解しきる事は難しい。しかし、人間味...

「勇気は常に独創的だ」。ウィトゲンシュタインの人間味のある生きることの意味を問い続けたという「生の言葉」と、神秘的な雰囲気を醸し出した透明標本とがうまく合っていて、不思議な世界を作り出している一冊だった。ウィトゲンシュタインの言葉は深く、総てを理解しきる事は難しい。しかし、人間味溢れるこの言葉には幾つか共感できる部分もあった。その「生の言葉」の横で存在する、語ることのできる生である「死」の透明標本は矛盾しているようで溶け込んでいた。

Posted by ブクログ

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