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テロリスト 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店 |
発売年月日 | 1983/04/25 |
JAN | 9784042520108 |
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テロリスト
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商品レビュー
4.6
9件のお客様レビュー
マルティン・ベックのシリーズラスト。 1965〜1975に最初から10巻の予定で書かれたシリーズ。 本作は米国の有力な外務官を迎えるにあたって、スウェーデン警察がテロリストと戦います。 最終話とあって今までの主要キャラがほぼ勢ぞろい。人気ドラマの最終回みたいでした。 過去の役立...
マルティン・ベックのシリーズラスト。 1965〜1975に最初から10巻の予定で書かれたシリーズ。 本作は米国の有力な外務官を迎えるにあたって、スウェーデン警察がテロリストと戦います。 最終話とあって今までの主要キャラがほぼ勢ぞろい。人気ドラマの最終回みたいでした。 過去の役立たずを集めた「足手まとい班」とか(笑) テロリストが4人出て来ますが、そのうち2人は日本人と言う設定。回天さんと神風さん。食事や服装など当時としてはやむを得ない誤解で書かれているのも面白いです。なんせ40年以上前のスウェーデンですから。 シリーズ通して、近代化するスウェーデンで増加する失業者や暴力、ドラッグの問題などがありありと書かれています。 社会派ミステリと言うととっつきにくいかもしれないけど、マルティン・ベック主任警視が戦うのは悪者だけではないというのが、また面白さになっていると思います。
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なかなか手に入らないので、手に入るものから読んでいるが、これが最終巻とは…コルベリいなくなってるし、マルティン・ベックは新しい恋人といちゃいちゃしてるし(笑)早く間の8巻分を読まねば!! 自分が生まれた頃のスェーデンの警察小説。本作と『笑う警官』しか読んでないが、時代性もあるのか...
なかなか手に入らないので、手に入るものから読んでいるが、これが最終巻とは…コルベリいなくなってるし、マルティン・ベックは新しい恋人といちゃいちゃしてるし(笑)早く間の8巻分を読まねば!! 自分が生まれた頃のスェーデンの警察小説。本作と『笑う警官』しか読んでないが、時代性もあるのか、職務に忠実でお堅い警察官の面々、と言う描き方ではなく、どの捜査官も個性を持っており、チームとして団結してるでもなく、それぞれに得手不得手があるのだが、それを丸ごとひっくるめて事件の捜査に当たる。この辺りはハリウッド映画の刑事ものを見慣れ過ぎた人間にはとても新鮮に映る。ぼんくら下っ端警察官の描写などを読んでると、これ大丈夫なのか、と思うし、逆にグンヴァルト・ラーソンが出てくるとどんな事件も剛腕椀力でへし折ってしまいそうだし。 捜査官一人一人の個性を際立たせ(それぞれ実に個性的な性質ではあるのだが)、群像劇としてのエンターティメント性を上げる書き方でもなく、かと言って捜査状況を克明に記すドキュメント的な手法でもない、捜査官の緊張が読者にまで逼迫してくるような書き方でもないのだが、退屈がない、と言うのが読中読後の素直な感想。 表題には3つの意味がある。ラーソンがテロリスト対策の現場を学びに行く導入から、ある若いシングルマザーの描写があり、アメリカの上院議員が来国するに辺りテロ攻撃を警戒する、と言う3つ。テロと言うものに対する憎しみを殊更描くのではなく、犯人は捕まえると言う警察の仕事を一見淡々とこなすに見えるベックの警察官として普通に有能である、と言うものを堪能できる一冊。 ベックが未だ好きな同僚とは言い難い、個性ありまくりなラーソンに対して、あと5年で彼を人間として好きになるだろう、と書いてあり、人間同士の相性は年月が培うものである、と言う事も書いてある。 ラーソンをルンは全く違う性質の人間であるのに、実は彼らは無二の親友、と言う下りの描写が非常に好きだ。 『マルティン・ベックは無言でルンの後姿を見送った。グンヴァルト・ラーソンとルンは、まったくタイプが異なる男同士なのに、互いに口にださないことまで理解し合っている。二人は友人、かけ値のない親友同士なのだ。』 これをベックが理解しているのが彼の人間臭さを表現している。ベックもラーソンもルンも殺人課の警官で、おっさんばっかである。まだ文庫になった『笑う警官』しか読んでないが、マルティン・ベックにもコルベリと言う頼りになる相棒がいたのだが、本作ではコルベリが警察を退職してしまっている。全く同性愛要素はないし簡潔な文章なんだが、こう書かれている…匂い系と言うのでもない。ラーソンとルンは見た目も性格も真逆の二人で、ラーソンは誰に対しても傲慢で歯に衣着せぬ物言い、ルンは小柄で冴えないおっさんまんま、この二人が親友!?と周囲が思うほどなのに、休暇を一緒にとり、釣りをしたりする仲なのだ…「馬が合う」ってこう言う事だろうなぁ。あと8冊、なんとしても手に入れて読む。
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味わい深い大人のための警察小説。 主人公ベックをはじめ、登場人物すべてに無駄がなく、それぞれの人生に思いを馳せることができる。 愛情の込もった訳者あとがきも素晴らしい。
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