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数学・言語・現実 下
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数学・言語・現実 下

ジャン・ディュドネ(著者)

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数学・言語・現実 下

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日本評論社
発売年月日 1984/08/01
JAN 9784535602113

数学・言語・現実 下

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2014/08/01
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ENS向けの講義録の抜粋であるらしく、なかなか面白い。 フランソワ・ドゥ・ガン デカルトの問題分類のくわだて 彼の意図は新しい曲線や定理によって数学の内容を豊かにする事ではなかった。(あっても一過性) 彼は何よりも問題を、学問が提示しうるすべての問題を方法論的に解くことを望んだ。そのため、 ①問題自体を分類、秩序付け、順序付けをする事が重要! (青年時代に述べているが1619.3.16 ベークマン宛の書簡☆において述べている。) Descartes la lettre de Descartes a Beeckman 26 mars 1619, Oeuvres, X pp 156-7 人間の知識の前進のためにはさまざまな領域の問題をよく区分し、<その本性に応じて>分類する事が寛容である。 この区分は数学に依存するあらゆるものに対しては十分容易に自然なものとして行われる。また”解くのが不可能な問題”に対応するものとして申し立てられた解への幻想をすべて打ち砕くことができる。 昔は多くの数学的問題は物理学からの要請によるところがおおきかった。 デカルトvsロベルヴァル(or ホイヘンスvsニュートン)を対立させた緊張は数学的本性に結びついた正反対ではあるが切り離せない二つの衝動。ー厳密性や前提を少なくする事への関心vs 審美的な欲求があり、他方にはある種の勝ち誇った巧妙さ、提出された問題を把握して新しい道を切り開く事への健全な欲求。 (それが本当に”美しい”と感じられる場合を除いて厳密性の方だな...というか最低限の厳密性を伴わない美しさなんて単なる勘違いじゃないのか?美しくもないし厳密でもない、というものはある。この二分法では語れない。美しさの認識には多様性があるという事か。しかし新しい道を切り開くというところは気になる) 【雑感】 解くのが不可能な問題とは何か?現代では問題解決は合意もって暫定的になされたと考えるのが自然であるが、どの時点で”解かれた”と表現され”解かれない”と表現されるような共同体認識(または時間的に変化する文化的実体)と呼応するのか。 また、どのように分類するのが”良い”のか。 問題解決の一般的方法 連続量であれ、非連続量であれ、任意の種類の量に対して提出可能なあらゆる種類の問題を”一般的な仕方”でとく。しかもおのおのの問題をその本性に応じて解く。 マンデブロ 具体的とは使っているうちに日常的に親しいものになった抽象ではないか?(!) ルベーグーオスグッドの怪物は筋力構造の本質である。 一つの単純だが強力なアイデア:すべての小さい流れの編み目は大きい流れの編み目の像である(スキャランな図形)”内在的相似性” ーこのアイデアはライプニッツがR.P.デボスにあてた一つの手紙に遡る。ー入れ子構造になっていてそれが無限に繰り返される。ーペアノ、カントールが利用 学者たちが不規則性と対決するのは気まぐれによってではなく、自然に強制されてである。 (わたしも秩序だった美しさよりも気まぐれな怪物に惹かれる。) トム 科学という連続体の2極 純粋知識(現実理解)ー行為(効果的な働きかけ) 時間的空間的制約を打ち破ること、これが人間の究極的目的である。(!)容易に制御可能な非局所的作用のあらゆる様式を開発すること、これは移動・運搬・通信を容易にするために人類が求めている事である。 理解:局所的○、大域的× 行動:局所的×、大域的○ (そうか?) 解析接続 局所から非局所的なものへの移行 逆に理解可能性は非局所的なものが、一つの局所的な構造に凝縮する事を要請する。ー特異性 定式化することのできない諸概念(非局所的な性質) 複雑度、秩序、無秩序、機構、(遺伝)情報、メッセージ、暗号 言語解析に繋がる。 想像上の閾値の安定化(ベルグソン的) ー 面白かった! 特にマンデブロの文章が好き。苦しい数学と苦しくない数学の境目はどこにあるのだろうか。よくわからないが自分にとって幾何は苦しくないし、楽しいらしいのだ。フラクタルをちゃんと勉強するか。

Posted by ブクログ