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フェロモンセンサー鋤鼻器 フェロモンはいかにして受容されるか
定価 ¥1,430
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | フレグランスジャーナル社 |
発売年月日 | 2008/02/01 |
JAN | 9784894791329 |
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フェロモンセンサー鋤鼻器 フェロモンはいかにして受容されるか
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フェロモンといえばまず思い浮かぶのは昆虫だろう。ファーブル昆虫記に記されたような、蛾のオスがメスに群がる様子が、最もよく知られたフェロモンの例かもしれない。 人間に当てはめて、異性を惹きつける魅力がある人を「フェロモンを発している」と比喩的に言ったりもする。 昆虫のフェロモンに...
フェロモンといえばまず思い浮かぶのは昆虫だろう。ファーブル昆虫記に記されたような、蛾のオスがメスに群がる様子が、最もよく知られたフェロモンの例かもしれない。 人間に当てはめて、異性を惹きつける魅力がある人を「フェロモンを発している」と比喩的に言ったりもする。 昆虫のフェロモンについては研究がかなり進んでいるらしいが、こちらは本書の主題ではない。 本書は、哺乳動物を中心とした脊椎動物のフェロモンと、その受容器=鋤鼻器について解説している。 フェロモンとは「動物個体から放出され、同種他個体に『特異的な反応』を引き起こす化学物質」と定義される。哺乳類の場合、フェロモンと確定されたものは多くなく、大部分はフェロモンと思われる「候補物質」である。 哺乳動物で行動に影響を及ぼすフェロモンには、なわばりフェロモン、攻撃フェロモン、警報フェロモンなどがあると言われる。 雌のマウスやラットを同じケージで飼育すると性周期が同調する例(ヒトでも同様の現象が知られており「寮効果」と呼ばれる)、また雌マウスの性成熟や排卵に雄マウスのフェロモンが影響を及ぼす例も知られている。 受容器官である鋤鼻器(「じょびき」と読む)は、農具である鋤(すき)のような形をした、鼻中隔に存在する器官である。 系統発生上、両生類以上の動物に見られるが、鳥類と一部の霊長類には見られない。 フェロモンを感知する受容体分子は、嗅覚受容体や光受容体と同様、Gタンパク質共役型受容体と呼ばれる種類のものである。鋤鼻ニューロンと呼ばれる神経細胞上に存在し、その刺激が脳に伝わるようである。動物によっては嗅覚系と協同で刺激を伝達する場合もあるようだ。 ヒトの場合は、鋤鼻器がはっきりとは見られず、大脳皮質に刺激が伝達されているとは考えにくいという。もしヒトにフェロモンが存在するのであれば、特定の感覚として認識するのではなく、意識下のものとなる可能性が高いようだ。「この人は何となく虫が好かない」といった場合に、“もしかすると”フェロモンのせいである可能性もなくはない。 多くのフェロモン物質の特定、受容体の単離、類間での鋤鼻系の形態比較などが進んでいくと、さらに興味深い事実が出てくるのかも知れない。 *アカハライモリのオスはメスが近くにいることを確認すると、注意を惹きつけるような行動を取りながら、フェロモンを放出するという。その名もソデフリン。「君が袖振る」(額田王)ですね(^^;)。発見・命名者はもちろん、日本人。 *著者らはネズミの鋤鼻器を培養系で再現している。数ヶ月は培養可能で、さまざま実験に使えるという。ポケボメ(Vomeronasal Pocket)という名前がかわいらしい。 *犬の鋤鼻器について知りたかったのだが、あまり頁が割かれていなかった。というか、そもそも鋤鼻器について、結構わかっていないことが多いんだな、という印象・・・。ヒトのフェロモンが感覚として感知されていないことが大きいのかもしれない。 参考) ・『興奮する匂い 食欲をそそる匂い』 ・『犬から見た世界』
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