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野獣死すべし ハヤカワ・ミステリ文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 1976/04/01 |
| JAN | 9784150710019 |
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野獣死すべし
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アイルランド生まれのイギリスの作家ニコラス・ブレイク(セシル・デイ=ルイス)の長篇ミステリ作品『野獣死すべし(原題:The Beast Must Die)』を読みました。 イギリスの作家の作品は、先日読了したアガサ・クリスティの『復讐の女神』以来ですね。 -----story-...
アイルランド生まれのイギリスの作家ニコラス・ブレイク(セシル・デイ=ルイス)の長篇ミステリ作品『野獣死すべし(原題:The Beast Must Die)』を読みました。 イギリスの作家の作品は、先日読了したアガサ・クリスティの『復讐の女神』以来ですね。 -----story------------- 探偵作家フィリクス・レインは、最愛の一人息子を暴走する自動車に引き逃げされた。 再三の調査にもかかわらず自動車の行方は知れず、六カ月がむなしく過ぎた。 怒りを抑えきれない彼は、ひとり見えざる犯人に復讐を誓った! 英国の桂冠詩人セシル・D・ルイスがブレイクの筆名で綴った、香気あふれる本格傑作。 ----------------------- 1938年(昭和13年)に刊行された作品……ニコラス・ブレイクの代表作で、私立探偵ナイジェル・ストレンジウェイズ・シリーズの第4作です。 ■第一部 フィリクス・レインの日記 ■第二部 仕組まれた事故 ■第三部 この死の体より ■エピローグ ■解説 復讐から憎悪の研究へ 植草甚一 推理作家フィリクス・レイン(フランク・ケアンズ)は最愛の一人息子マーティンを轢き逃げで失ってしまう……しかし6カ月にわたる捜査にもかかわらず、警察は犯人の車を発見することが出来なかった、、、 フィリクスは独力で犯人を捜し出し、自らの手で復讐することを決意する……作品の約1/3にあたる第一部がレインの日記形式、その後は三人称で語られるという、異色の構成による本格ミステリで、この構成により単なる謎解き小説にとどまらず、心理サスペンスとしても強烈な印象を残す作品。 幼い息子を轢き逃げされて天涯孤独の身となったフィリクスが、加害者を探し出し、そして復讐のために殺すことに人生を捧げることを決意……その復讐の日々を綴った日記を執筆、、、 愛する息子を喪ったフィリクスの哀しみと怒り……作品全体の1/3を占める日記の部分で物語に惹き込まれていきましたね。 その後、物語は三人称の語り口に変化……フィリクスの殺人計画は失敗しるも、轢き逃げ犯は何者かによって毒殺されてしまう、、、 自らに嫌疑がかかることを懸念したフィリクスは、私立探偵ナイジェル・ストレンジウェイズに真相究明を依頼……捜査の中で、関係者の過去や素顔が徐々に明らかとなり、終盤にトリックと巧妙な伏線がピタリと嵌る という展開が面白かったですね。 サスペンスとしても、本格ミステリとしても愉しめました……登場人物の複雑な家庭環境等、現代に通じるテーマも含まれており、90年近く前の作品とは思えませんでしたね。
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男手ひとつで育てていた幼いひとり息子を交通事故で失った探偵小説作家ケアンズは、深い悲しみのなか復讐を誓い立ちあがる。遅々として進まない警察の捜査に業を煮やしたケアンズは、個人でひき逃げ犯の分析と捜索に着手する。偶然も手伝って加害者の目星を付けることに成功し、目標達成のために作家と...
男手ひとつで育てていた幼いひとり息子を交通事故で失った探偵小説作家ケアンズは、深い悲しみのなか復讐を誓い立ちあがる。遅々として進まない警察の捜査に業を煮やしたケアンズは、個人でひき逃げ犯の分析と捜索に着手する。偶然も手伝って加害者の目星を付けることに成功し、目標達成のために作家としてのコネも利用しながら犯人への接触を試みるケアンズは、同時に復讐を果たすための構想を練りつつあった。 作品の舞台はイギリス、時代設定は、会話においてナチスドイツの名前が挙がることや、ラジオ放送を通して日本が中国を攻撃するニュースを伝える箇所が存在することから、発表当時の1938年頃と思われます。冒頭で記載した内容が第一部となっており、ひとり息子の復讐を誓ったケアンズが犯行にいたるまでの日々が描かれるのですが、これが日記形式で綴られていることがポイントです。ここまでのストーリーだけであれば犯罪小説として読むこともできるのですが、事件当日を描く第二部で趣きが変わり、第三部のおしどり夫婦である探偵夫妻の登場にともなって、完全に本来の探偵小説としての形式に転調し、この探偵パートと呼ぶべき第三部に続く解決編で完結する全四部の構成となっています。 事前に情報を調べず、犯罪小説を予期していたこともあって、大きくは第一部にあるケアンズの日記形式による記述と、典型的な探偵ものとして描かれる第三部以降という、異なった形式と視点が同居する特徴的な構成には驚かされました。ただし、構成だけの作品というわけではなく、作者の描写からはそれぞれの人物像や情景が自然に伝わり、全体を通して楽しく読むことができました。探偵であるナイジェルが天才型ではないことも、本作については有効に機能していると思えます。また、真相を知ったあとになって、ある有名なミステリ作品を思い出すことになりました。 最後に書名に関して。本来探していた大藪春彦の同名ハードボイルド小説が書店になく、本作が検索機の在庫情報にヒットしたのが読書のきっかけでした。刊行の順序から、大藪氏の小説タイトルは本作から取られたものなのでしょう。激しい印象を受けるタイトルですが、作品のイメージとは違っていました。
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訳:永井淳、解説:植草甚一、原書名:THE BEAST MUST DIE(Blake,Nicholas) フィリクス・レインの日記◆仕組まれた事故◆この死の体より◆罪は顕われたり◆エピローグ
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