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「治るうつ病」と「治らないうつ病」
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 鍬谷書店 |
| 発売年月日 | 2010/05/01 |
| JAN | 9784904110034 |
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「治るうつ病」と「治らないうつ病」
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精神科のクリニックや病院で診療をしていると、最近よく患者さんから言われることがある。 「先生、私はうつ病ですか?」。 あるいは、「私は今『うつ』なんですか?」「わたしの『うつ病』は今良くなっていますか?」。 そう言われた時、私は心の中でこうつぶやく。あるいは、面と向かって言える患...
精神科のクリニックや病院で診療をしていると、最近よく患者さんから言われることがある。 「先生、私はうつ病ですか?」。 あるいは、「私は今『うつ』なんですか?」「わたしの『うつ病』は今良くなっていますか?」。 そう言われた時、私は心の中でこうつぶやく。あるいは、面と向かって言える患者さんには、実際にこう言う。 「それは私が聞きたい」。 (本書「はじめに」より引用) 本書は「はじめに」から「おわりに」まで全て含めても全125ページ。決して厚い本ではない。どちらかというと、すぐに読み終えられそうな非常に薄い本だと思う。けれど、何度も読み返してしまう部分が多々ある。理解が難しいのだ。 疾病名としての「うつ病」と、症状としての「うつ状態」。これを最初の部分で説明している。筆者が20数年前に精神科医となったばかりの頃、「うつ病」というものはほぼ完治する病気だったという。薬がなくても、である。もちろんその間に「自殺」という手段を患者が選ぶこともあるので、その場合は除くのだが。休養していれば、短くて3ヶ月、長くても2年では、ほとんどの患者が寛解する。その期間を短くするために薬を用いるのだと。それでも5年、10年と同じような状態が続く場合は、「うつ病」ではない別の原因を探すべきだと、先輩方から教わったそうだ。 今、なかなか治らない「うつ病」患者と呼ばれている人(私も含め)が増えているヒントは、この辺りにある様子。つまり、症状としての「うつ」と、病名としての「うつ」を、一括りにして「うつ病」と診断することに原因があるのではないか、ということ。例えば、「頭痛」という症状が出た場合、鎮痛剤を飲めば痛みは無くなるかもしれないが、それだけで原因は解明できていない。治療できていないわけだ。その「頭痛」という症状の原因がどこからくるものなのかを調べて初めて治療開始となるのだ。同じように、「うつ状態」を示している患者に対しては、それを緩和する抗うつ薬を投与するだけで、それが即治療となるわけではない。その「うつ状態」を示す原因を突き止める必要がある。ただ、これが目に見えるものではく、患者の心の中に原因があるだけに、それを突き止めるのは難しい。昔で言うところの「うつ病」であれば、充分に休息をとり、薬を飲み、必要ならば心理療法を行えば長くても2年で寛解となるが、そうではない「うつ病(これが恐らく「治らないうつ病」)」の場合は、また対処療法が違ってくる。 そういうことなのだけれど、本来の「うつ病」とはなんだろう。これが難しい。私は「うつ病」なのだろうか。これは何度も自分に問いかけてきた言葉である。しかし、答えは出ていない。だからこそ、こうして「うつ病」に関する本を読んでいるわけだ。本が読めるなら「うつ病」ではないのだろうか。そうかもしれない。私は長い「うつ状態」にあるのかもしれない。そうであれば、どう対処すべきなのだろうか。そのヒントも書かれていた。 心理療法というものは、自分自身と向き合わなければならない。それはとてもキツいこと。カウンセリングとはただ相手に話を聞いてもらって、「うんうん」と頷いてもらうだけではダメなのだ。その時はスッキリするかもしれないけれど、それだけではカウンセリングになっていない。患者自身が自分と真摯に向き合って初めて、その効果を発揮するもの。これはとても辛いこと。本来の「うつ病」患者には難しい。だから、寛解前の良くなってきた頃に心理療法を行うのだ。まずは薬を服用し、気分の調整をする。そうして、気分が上向きになってきた頃を見計らって、カウンセリングとなる。長い「うつ状態」にある患者にも、この心理療法は効果がある場合が多い。 ただ、このカウンセリングを治療行為として行うには治療者側の負担が大きくなってしまう。そのために今は患者側の金銭的な負担が大きくなり(治療行為ではないから保険が聞かないため?)、なかなか利用できない。 いろいろと考えさせられることが多い。もう一度、じっくりと読んでみたいと思う。 とても大事なことが書かれている気がするし、読み込んでみればヒントが得られるようにも感じる。やはり頭がしっかり働かないと難しいかな・・・。
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