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裸はいつから恥ずかしくなったか 日本人の羞恥心 新潮選書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/05/25 |
JAN | 9784106036613 |
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裸はいつから恥ずかしくなったか
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商品レビュー
4
12件のお客様レビュー
羞恥心や性的刺激は後天的に獲得されるものだという事が改めて分かった。時代や文化により、そして「見るなの座敷」的な好奇心を扇状する事により、性的関心のラインは変化し、同時に羞恥心も湧き上がる。自然に男女混浴していた日本人が、やがて履いていなかったパンツまで性的関心の対象になった。 ...
羞恥心や性的刺激は後天的に獲得されるものだという事が改めて分かった。時代や文化により、そして「見るなの座敷」的な好奇心を扇状する事により、性的関心のラインは変化し、同時に羞恥心も湧き上がる。自然に男女混浴していた日本人が、やがて履いていなかったパンツまで性的関心の対象になった。 隠そうとすればする程、日常見られぬ事からその対象に特別性が生まれ、それが刺激対象となる、という事は、経験的に分かる気がする。読みながら、人間の脳がそのように塑性変形して刷り込まれていく事は、被服の割合に関わらず、様々な事に言えるのだろうなと思った。著者は養老孟司の言で、脳化社会と呼んだが、寧ろ、逆である。脳が社会を作るのではなく、社会に脳が変化させられる。ならば、起点は何なのか。混浴の終わりは外国人による好奇の目や、欧米化を目指した法制度による。現代社会には、テレビやインターネットもあるから、CMなんかを多量に流し、文化範囲における脳を同質化させる事が比較的容易。今や、場違いな喫煙者は異常性と嫌悪感を持って扱われるだろう。この嫌悪感も、羞恥心同様、脳が後付けで変化した故だ。 バイアスを生み出す、脳自体が塑性変形させられている可能性を見抜かねば、スリードがB層として馬鹿にした無知な大衆層となり、数のみが社会的価値とされる存在に成り下がる。恥ずかしいのではない、恥ずかしいと思い込むように、インプットされたのだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本の中で印象に残ったのは、性を管理する手法に2種類あるという主張。一つは性を徹底的に隠す方法。もうひとつは性をオープンにして日常品化する方法である。 西洋社会は前者を選択し。江戸時代までの日本は後者を選択していた。江戸時代の社会では裸体は社会風景のひとつである。恥じるべきものではなかった。つまり、日本で裸がはずかしくなったのは明治以降の西洋思想が入り込んできたからという。 納得できる仮説だ。
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裸体が自然物として存在する限りにおいては恥かしさは生じない。隠そうとするから恥かしさも生まれるという話。西欧近代の裸へのまなざしの複眼性(要するに「けしからん」けど「のぞきたい」)に注意を促す。
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