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食料を読む 日経文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2010/05/14 |
JAN | 9784532112158 |
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商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
農政の専門家により、穀物をはじめとする食料について書かれた本。穀物市場、穀物メジャー、各国の農業政策など、興味深いテーマが多かった。アメリカ、フランス、オーストラリア等、主要食料輸出国の農家は、多額の輸出補助金により政府から守られていることがよくわかった。印象的な記述を記す。 ...
農政の専門家により、穀物をはじめとする食料について書かれた本。穀物市場、穀物メジャー、各国の農業政策など、興味深いテーマが多かった。アメリカ、フランス、オーストラリア等、主要食料輸出国の農家は、多額の輸出補助金により政府から守られていることがよくわかった。印象的な記述を記す。 「どんなに努力して国産バイオエタノールの生産コストを引き下げたとしても、ガソリン税の二重課税が解決しないと、国産バイオエタノールが市場性を確保することは不可能に近いのが現実です」 「アメリカは、食糧自給の問題を国家安全保障の問題として明確に位置づけており、国内食料生産を戦略的に非常に手厚く支援しています。アメリカの主要農産物の多くは、農家への所得補償や輸出補助のおかげで低価格での販売が可能になっているのです。その一方、自国の余剰農産物処理と食料による世界戦略を進めるため、他の国々に対してはWTO交渉などを通じて市場開放を求め、「非効率な」食糧生産をやめてアメリカから「安い」食料を買うように要求してきました」 「食料自給率は高いに越したことはありませんが、現実的には、国産と輸入と備蓄をどのように組み合わせて不測の事態に備えるのが、最も低コストで大きな効果が得られるかという視点が必要でしょう。トウモロコシなど、今後とも相当部分を輸入に依存せざるをえないものについては、その安定確保のために、穀物メジャーやモンサント社のGMOに過度に依存しなくてもすむような独自の海外産地開発や調達ルートを強化することも重要です。これまでに何度も自給率目標が設定されてきましたが、それに向けて自給率が本格的に上がったことはありません。常に「絵に描いた餅」に終わっています。これでは意味がありません」 「WTOは、全会一致ですから、日本がNOと言えば決まりません。インドは、最後の1国になっても、小規模農業に依存する発展途上国の国民の食料を守るためNOと言っていますし、アメリカは、自分の国益が世界のルールにならない限り、いつも拒否します。各国が、よくも悪くも国益のために譲れないものは譲れないと最後まで主張している中で、日本では「日本のせいで交渉がまとまらなかったと言われたくない」という話がよく出てきます」
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我が国の食料事情を理解するためには、経済学的な分析が不可欠であることを実践してみせてくれる。 特に、消費者に届く場面での農産品や食品の適正価格がいくらかという議論は、安ければ安いだけ良いという世間の風潮に流されて、とかく置き去りにされがちであった。 「食料生産への支援が農家のエゴ...
我が国の食料事情を理解するためには、経済学的な分析が不可欠であることを実践してみせてくれる。 特に、消費者に届く場面での農産品や食品の適正価格がいくらかという議論は、安ければ安いだけ良いという世間の風潮に流されて、とかく置き去りにされがちであった。 「食料生産への支援が農家のエゴのように言われて」きた歴史からの脱却をめざして進むべき道への第一歩を踏み出すための入門書。
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TPPが話題になる中、日本の農業の状況を知る上で、参考になる一冊。 「農」とは食を作るだけではなく、例えば水害から守り、生物多様性を維持し、水を浄化するのにも役立ちます。もし、日本中から水田や畑がなくなればどうなるのか。 アメリカはいったい何をしようとしているのか、など様々な...
TPPが話題になる中、日本の農業の状況を知る上で、参考になる一冊。 「農」とは食を作るだけではなく、例えば水害から守り、生物多様性を維持し、水を浄化するのにも役立ちます。もし、日本中から水田や畑がなくなればどうなるのか。 アメリカはいったい何をしようとしているのか、など様々な課題が見えてきます
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