道徳という名の少年

桜庭一樹【著】

• 販売会社／発売会社: 角川書店/角川グループパブリッシング
• 発売年月日: 2010/05/10
• JAN: 9784048740586

商品レビュー

2022/05/25

『道徳という名の少年』再読。
久しぶりに読んだ。するする読める大人向けのお伽噺といったところでしょう。前回読んだ時は思わず家系図を描いてしまったな…笑
桜庭ワールド全開。気持ち悪さも兼ね揃えた血縁の呪縛と家族観。いろいろとやばいね〜こわって思うような感じ。

2022.5.25（2回目）

2021/05/15

するすると1冊簡単に読めた。

だけど、内容がよう分からなかった。どんどん世代が変わりながらも結末が似たようなことになっていて、人の根本には通じるものがあるのかなと思った。

つまらなくはなかったけど、まだよく分からない部分が多かったので☆1。また、大人になった時に読み直したい。

2018/08/20

大人のための童話・お伽話のような芸術作品。装丁も素敵。
「道徳という名の少年」だけど、その生い立ちや背景は、道徳とかけ離れた、醜く美しい背徳の世界。

言葉は少ないのに、的確にテンポよく丁寧に綴られていく。
非現実的でありながらも、異世界に夢のように違和感なくすっと入り込んでいく感じ。
そう、これこそが小さな子どもが純粋に絵本に求めるような読書の世界だったことを思い出した。
久々の桜庭一樹ワールドに短時間だけど、どっぷり浸かってしまった。

生い立ちの設定であったり、名前の付け方であったり、時代や世界観、言葉ひとつひとつの選び方も、独特でとても真似できない。

ストーリーに「タブー」「エロス」「残酷さ」「呪いのような血筋」をふんだんに取り入れながらも、拒絶を感じさせずに、しっとりした甘美な愛情や切なさだけをもたらす。