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生物多様性「喪失」の真実 熱帯雨林破壊のポリティカル・エコロジー
定価 ¥3,080
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2010/04/20 |
JAN | 9784622075288 |
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生物多様性「喪失」の真実
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中南米のバナナプランテーションをケーススタディとして、貴重な生物資源であり、地球の生命維持装置ともいうべき熱帯雨林の破壊問題を、生態学的・経済的・政治的な側面から突き詰めていく作業を綴っている。 熱帯雨林破壊の原因は、今日まで諸説が述べられてきたが、ことはそうした単純な話ではなく...
中南米のバナナプランテーションをケーススタディとして、貴重な生物資源であり、地球の生命維持装置ともいうべき熱帯雨林の破壊問題を、生態学的・経済的・政治的な側面から突き詰めていく作業を綴っている。 熱帯雨林破壊の原因は、今日まで諸説が述べられてきたが、ことはそうした単純な話ではなく、世界中に張り巡らされた”因果関係のネットワーク”が原因なのだという考えが基点となっており、その解決の糸口の提案と共に、政治戦略上、その地域に住む人々への土地と食の保障が、この問題解決の最重要要素であると説く。 外国人特有のやや回りくどい言い回しと、改行の少ない文字組みが苦手という方にはちょっとシンドイかもしれないが、いかに近代の社会が、先進国と呼ばれる限られた国々にとって都合の良い仕組みとなっているかをよく知ることができる。
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本書は、地球全体の生物多様性の50%以上を占めている熱帯雨林の現状と、熱帯林伐採にまつわる「ポリティカル・エコロジー」に焦点を当て、特に貧困による食糧問題をはじめ、政治、経済問題から熱帯雨林破壊の問題をバナナ・プランテーションという具体事例をもとに検証しており、生物多様性を理解す...
本書は、地球全体の生物多様性の50%以上を占めている熱帯雨林の現状と、熱帯林伐採にまつわる「ポリティカル・エコロジー」に焦点を当て、特に貧困による食糧問題をはじめ、政治、経済問題から熱帯雨林破壊の問題をバナナ・プランテーションという具体事例をもとに検証しており、生物多様性を理解するうえでは、ミクロとマクロ双方向から問題を考える意味で非常に興味深い。 熱帯林伐採の問題の本質は、実際には複雑に絡み合った因果関係のネットワークによって成り立っており、誰もが望んでいるはずの生物多様性保全が政治の争点になるのはただ単に、新マルサス主義による”人口増”に焦点を当てた原因に起因するものではないことや、森林の価値を「保存すべき環境」や「開発すべき資源」そして「小作農のための場」など見方によって善し悪しの判断が変わってくるからだという。 政治問題、社会・経済問題、生態学といった様々な側面から問題を検証している本書のような著作は、環境問題を一歩突っ込んで理解するうえで、非常に多くの示唆を与えてくれる。
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中南米を中心に、熱帯林がなぜ破壊されているのか、その社会・政治的要因のネットワークを説明。そのうえで、どのように熱帯地域の生物多様性を守っていけばいいのか、ただ小規模の完全な保護林を設定するだけでなく、それをとり囲む農地が伝統的農法によって営まれることが重要であることが分かる。 ...
中南米を中心に、熱帯林がなぜ破壊されているのか、その社会・政治的要因のネットワークを説明。そのうえで、どのように熱帯地域の生物多様性を守っていけばいいのか、ただ小規模の完全な保護林を設定するだけでなく、それをとり囲む農地が伝統的農法によって営まれることが重要であることが分かる。 ただ社会・政治的要因の説明はちょっと不十分な気がする。筆者の専門でもある生態学・農地生態系についての記述は面白い。もっと実際の詳しいデータも含めて充実させてほしい。 全体としては記述も非常に分かりやすく、内容も熱帯林破壊についての他のメディア(新聞・テレビなど)ではわからないようなものがおおく考えさせられる。 内容はほぼ中南米の熱帯林についてのみなので、日本となじみの深い東南アジアの森林について、解説でもうちょっと説明がほしかった。
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