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新装版 とらんぷ譚(3) 人外境通信 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2010/04/14 |
JAN | 9784062766357 |
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新装版 とらんぷ譚(3)
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商品レビュー
3.9
8件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
人外(にんがい)。 それは私である。 幻想文学の金字塔的存在、中井英夫『とらんぷ譚』の三巻目である。ハートのこの巻は、『人外境通信』と命名されているが、これは江戸川乱歩の長編小説、『孤島の鬼』の中の「人外境便り」の章へのオマージュなのだろうか、とまず考えてしまう(実際、創元推理文庫版の『孤島の鬼』の解説文には、中井英夫の名前がある)。しかし、あくまでこの感想には関係がないので、ひとまず疑問のままにしておこう。 感想としては、個人的大満足の『幻想博物館』にはやや劣るが、それでも幻想的で馨しい薔薇の馥郁たる香りが感じられる、やはり圧巻としか言いようがない珠玉の短編たちだと思う。連作小説みも薄れてはいるが、だからこそ却って際立つ薔薇への執着が美しい。 そう、やはり『人外境通信』で際立ち、私を恍惚とさせたのが、中井英夫の「美少年✖️薔薇」の掛け算であろう。ここから連想されるのは山本タカト氏の平成耽美画や、皆川博子氏の小説『薔薇密室』であるが、ことに『薔薇の縛め』『薔薇の戒め』は素晴らしい! 同じ「薔薇」シリーズなら、個人的には『薔人』で見せたような、美しさと醜さの同居、中井英夫本人の胸中を披瀝したような大胆な作品はものすごく好みだった。全編を通して特に好きな話は『薔薇の縛め』、『扉の彼方には』、『薔人』だ。 小説は天帝に捧げる果物、一行でも腐っていてはならない──こう述べる中井英夫の神髄をとくと見せられた作品の一つに、『人外境通信』があるのは間違いない。
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やや失速気味だが。 「幻想博物館」同様、連関のない短編集。 あちらよりもコント色が強い。 しかし冒頭の「薔薇の縛め」は最高。 オチは驚愕に近い。
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とらんぷ譚 三巻。 前回は全体を通して一つの物語になってましたが、今回のは完全な短編。 と思いきや少し何処かが繋がってたりなかったり。 相変わらずの病的な、それでいて引き込まれる文章がとてもいい!
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