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臨床に活かす基礎心理学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京大学出版会 |
発売年月日 | 2010/03/30 |
JAN | 9784130121040 |
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臨床に活かす基礎心理学
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商品レビュー
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5件のお客様レビュー
臨床の現場と基礎心理学の知見がどのように結びつくかという議論を織り交ぜるために,まずは基礎心理学概論を知るというテキスト。この本の狙いは非常に良いと思う。行動心理学の章はやや読みにくいか。 ***** 「基礎心理学が対象とする“人間”と,臨床心理学が対象とする“人間”は違うも...
臨床の現場と基礎心理学の知見がどのように結びつくかという議論を織り交ぜるために,まずは基礎心理学概論を知るというテキスト。この本の狙いは非常に良いと思う。行動心理学の章はやや読みにくいか。 ***** 「基礎心理学が対象とする“人間”と,臨床心理学が対象とする“人間”は違うものなので,基礎心理学での知見は必要ない」という意見もあるかもしれませんが,これは現代の臨床心理学にはそぐわない,旧世紀の考えだと思います。(p.iii) これまで,日本の臨床心理士養成においては,技能(アート)の部分が強調され過ぎ,基礎心理学の知見や視点を教え,現場で活かすといったサイエンスの部分が軽視されてきたからです。大学院教育でも,指定校制度の登場により,修士課程における臨床的な訓練が優先され過ぎ,基礎心理学の知見を熟読玩味するゆとりがないという実情もあるでしょう。(p.iv) 世界のパラダイムシフトは日本にも確実に押し寄せている。しかし,世界の流れから見ると,日本の臨床心理学はまだ遅れている。認知行動療法の普及は遅れているし,エビデンスに対する理解も乏しく,エビデンスのない宗教まがいの「心理療法」まで横行している。国家資格も確立していない。科学者―実践家モデルで臨床心理士を養成している大学院は少ない。現代の日本社会は,うつ病や自殺,ストレスといった深刻な心の健康の問題を抱えている。臨床心理学に対する国民からの期待は大きい。こうした問題に対して,心理学者は本気で取り組まなければならない。そのためには,実践的心理学の現代化と科学化が必要であり,何より実践的心理学と基礎心理学の連携が必要である。(p.32) [脳マッピングが生産的でない理由の]いま一つは,たとえある脳部位が担っている機能が同定できたとしても,その機能がどのようにして実現されているのかというメカニズムが解明されない限り,いわゆる「小人問題」を回避できないことである。(p.37) →これはDavid Marrにより計算論のレベルをしっかり考えることが重要であることが定説である。しかし,心理学者がこのレベルを扱っているとは堂々と言えないように思う。 残念ながら,神経科学における脳研究の発達に伴い,むしろこのような脳マッピングの考え方を助長するような書物や報道なども少なくない。特に臨床心理学においては,脳マッピングの考え方は,本来複雑な要因によって生じる精神疾患や「心」の問題を,脳の特定部位の異常に単純に還元してしまうことにつながりやすい。心理学に携わる者は,この問題を熟慮すべきであろう。(p.38) エビデンスが支持する理論モデルや技法に基づく援助実践であるに越したことはないが,そうでなければクライアントの役に立たないわけでは決してない。クライアント自身が,自らの問題の解決や,自らの望みや願いの成就につながると実感できる(つまり,クライアントが支持する)治療関係を形成できることがより重要であり,そのような関係性に貢献できる理論や技法が,当該のクライアントにとってより役に立つものなのである。ある理論モデルや技法が有効であるのは,それらを有効化するような,クライアント側の様々な要因(例えば,能力や経験,リソース等)および治療関係が必ず認められることを,ある程度の実践を積んだ心理臨床家であればおそら知っているだろう。(pp.91-92)
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姉妹編は臨床→基礎の流れだったけど、こちらは基礎→臨床。 専門色が強く、知識が浅い私は読みづらかった。。臨床とつながる最新の基礎心理学の知見が示されているのは良かったてすが。個人的には発達心理学の章が面白かったな。 取っつきやすいのは姉妹編の方ですね~。
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臨床心理学と基礎心理学はよって立つ歴史も違い、双方の交流も少ないようだ。ただ臨床心理学もエビデンスが求められる時代となっている。エビデンスは実証的なものだが、医学にもその生物学的根拠を求めるように基礎医学があるが、心理学もれに対応するものが基礎心理学なのだろうか。概念が難しく理解...
臨床心理学と基礎心理学はよって立つ歴史も違い、双方の交流も少ないようだ。ただ臨床心理学もエビデンスが求められる時代となっている。エビデンスは実証的なものだが、医学にもその生物学的根拠を求めるように基礎医学があるが、心理学もれに対応するものが基礎心理学なのだろうか。概念が難しく理解するのに骨が折れるが、臨床的な事項を理解するのに役立つ概念は多い。基礎心理学の知見を学ぶことが臨床心理には重要であることがわかった本であった。最近、続編も出たようである。
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