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小説フランス革命(5) 王の逃亡
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2010/03/30 |
JAN | 9784087713442 |
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小説フランス革命(5)
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商品レビュー
3.5
21件のお客様レビュー
まるまる1巻に渡って、フランス王ルイ16世がパリからの逃亡をはかったヴァレンヌ事件を描いている。これまでと一転して、旧体制側の代表であるフランス王からの視点で物語が進み、展開は比較的簡単なので、理解がしやすい。そして、ルイ16世が決して暗愚でも無気力でもなくて、様々な思いを抱え...
まるまる1巻に渡って、フランス王ルイ16世がパリからの逃亡をはかったヴァレンヌ事件を描いている。これまでと一転して、旧体制側の代表であるフランス王からの視点で物語が進み、展開は比較的簡単なので、理解がしやすい。そして、ルイ16世が決して暗愚でも無気力でもなくて、様々な思いを抱えていたことがうかがえる。
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ミラボーの死により、ルイ十六世が窮地に 国王一家 真夜中の脱出 遠くへ、さらに遠くへ・・・・・革命から、パリから、己の運命から このあたりからが、ベルばらで記憶に残っている部分でしょうかね。 やはりミラボーの死による影響は多大なものであり、ミラボーがいたからこそ、王家もここ...
ミラボーの死により、ルイ十六世が窮地に 国王一家 真夜中の脱出 遠くへ、さらに遠くへ・・・・・革命から、パリから、己の運命から このあたりからが、ベルばらで記憶に残っている部分でしょうかね。 やはりミラボーの死による影響は多大なものであり、ミラボーがいたからこそ、王家もここまで追い詰められることはなかったのだと再認識した次第です。 前作で議会が「王侯貴族の亡命禁止令」を議題にあげたとき、ミラボーが「誰にだって自由に住む権利はある」と譲らずに、もしも国王一家がパリを離れるのなら、それは隠密裏にではなく堂々と離れてしかるべしと語ったのも、人権に関することだからです。 ミラボーが生きていればなぁ・・・・・ フェルセンによる逃亡案を退けたばかりでなく、ラ・ファイエットすらも押さえ込めたと思うし、国民感情をうまい具合に誘導できたはず。 パリから逃れたいという国王一家の気持ちも分からなくもありませんが、図らずしも、その逃亡劇によるドタバタによってルイ十六世がシッカリしたかのように思えたりもします。 (そういう観点から見れば、結果はよかったのか?) 国王一家しかり、議会しかり、その行動ひとつひとつが悪い方へ悪い方へと導いていくように思えてなりません。
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ルイ16世は第1巻からチラチラ出ていたけど、直接描かれることなく、このままいくのかと思ってたら、第5巻でついに主役!ヴァレンヌ逃亡事件(1791年6月20日から25日)は「ベルばら」やツヴァイク「マリー・アントワネット」で読んだので他のエピソードよりは知ってるから、やっとホームだ...
ルイ16世は第1巻からチラチラ出ていたけど、直接描かれることなく、このままいくのかと思ってたら、第5巻でついに主役!ヴァレンヌ逃亡事件(1791年6月20日から25日)は「ベルばら」やツヴァイク「マリー・アントワネット」で読んだので他のエピソードよりは知ってるから、やっとホームだ!と思ったら、今回ルイ16世の視点から描かれていてすごく新鮮。この本でのルイ16世は、一言でいえば中二病くんとして描かれてる。自分は機転は利かないけど事前に情報を集めて熟慮し準備できればそう間違いは犯さないという自己愛に満ちた分析、なのに革命前の時代も革命の後も軽んじられてるという鬱屈、家族やフランス国民に認められたい承認欲求が、間抜けな逃亡劇をやらかし、親国王だった国民や議会を敵に回すきっかけを作り、そこに世の中の事情が不幸にもマッチして運命の歯車が大きく回ってしまった。ルイ16世は馬鹿ではない。ミラボーなど議員たちの人物評価も的確だし、政局や議会のグダグダも読めて、フランス国家がヤバいこともわかってる。そして立憲君主制の中で君主として国のためにやれることがある事もわかってる。ただ夢見るだけで実行力がない。人選からスケジュール管理から秘密保持から何から何まで残念な結果に終わるプロジェクトのリーダーのようで身につまされながら読んだ。
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