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感情と法 現代アメリカ社会の政治的リベラリズム
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 慶應義塾大学出版会 |
発売年月日 | 2010/03/20 |
JAN | 9784766417197 |
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感情と法
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
一般的に、法は感情といった非理性的なものからは区別されるべきだと考えられている。しかし、本書でヌスバウムは、心理学研究を参照しながら、法はそもそも人間の感情と切り離すことができないことを論じている。感情のなかでもとくにヌスバウムが問題視し、本書でも取り上げているのは「嫌悪感」と「...
一般的に、法は感情といった非理性的なものからは区別されるべきだと考えられている。しかし、本書でヌスバウムは、心理学研究を参照しながら、法はそもそも人間の感情と切り離すことができないことを論じている。感情のなかでもとくにヌスバウムが問題視し、本書でも取り上げているのは「嫌悪感」と「羞恥心」だ。この2つの感情はアメリカの司法においてしばしば被告の量刑判断に影響を与えているが、それは不適切であると論じられている。「嫌悪感」と「羞恥心」は、人間が不完全で脆弱であることを想起させるが、社会的な文脈に位置づけられると、女性や障がい者、性的マイノリティへの差別や抑圧に容易に繋がってしまう。政治的にリベラルな国家において、この2つの感情にもとづいた法は適切ではないという。邦題にあるとおり、「感情」と「法」の秘められた関係を緻密に論証していく様は読んでいてとても興味深かった。
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本書の主張は、無条件で賛成していいかわからないけど、反対もしづらい。嫌悪感や恥辱を根拠に法的規制の正当化をしてはならない、それをすることは人間の脆弱さを弱者にレッテル貼りすることで覆い隠すことに外ならない、というロジックは、なかなか読みごたえがあった。ただ、法哲学の著者らしく、具...
本書の主張は、無条件で賛成していいかわからないけど、反対もしづらい。嫌悪感や恥辱を根拠に法的規制の正当化をしてはならない、それをすることは人間の脆弱さを弱者にレッテル貼りすることで覆い隠すことに外ならない、というロジックは、なかなか読みごたえがあった。ただ、法哲学の著者らしく、具体的にどうすればいいの?という解答はほとんど示されていません。アメリカの法社会の実情はかいまみえるけど、日本との法文化の差異は看過して読めないと思います。
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とてもおもしろい。本棚に置きっぱなしにしてないで、もっと早く読んでおくべきだった。80年代からの心理学での嫌悪感の研究と、ゴフマンあたりからのスティグマや恥の感覚の研究とか使って、米国の有名裁判をいろいろやる。差別(特にジェンダー/セクシュアリティまわり)とか裁判制度とか興味ある...
とてもおもしろい。本棚に置きっぱなしにしてないで、もっと早く読んでおくべきだった。80年代からの心理学での嫌悪感の研究と、ゴフマンあたりからのスティグマや恥の感覚の研究とか使って、米国の有名裁判をいろいろやる。差別(特にジェンダー/セクシュアリティまわり)とか裁判制度とか興味ある人は必読。 でも2年前に読んでもわかんなかったかもしれん。 ミルの功利主義的リベラリズムで行くってわけだが、はたしてこのミル解釈がどうかな。 翻訳はいい感じ。あとで勉強がてら細かいところチェックしたい。 それにしてもヌスバウム先生は正しすぎて、私みたいな人間はときどき反感を感じちゃうんよね。
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