ナチス体制下におけるスィンティとロマの大量虐殺 アウシュヴィッツ国立博物館常設展示カタログ日本語版

ロマニローゼ【著】, 金子マーティン【訳】

• 販売会社／発売会社: 反差別国際運動日本委員会/解放出版社
• 発売年月日: 2010/02/20
• JAN: 9784759267297

商品レビュー

2011/11/24

アウシュヴィッツ国立博物館の常設展示カタログ（日本語版）です。
強烈で様々な展示品があります。
写真では生き生きしている人たちがその後虐殺されていることなどから、悲しみを覚える一冊でした。

2010/08/10

ユダヤ人に対するホロコーストの陰にかくれて…というより、ユダヤ人への虐殺の酷さを相対化させないために周辺化され、矮小化され続けているロマへの虐殺に関する展示のカタログ。

私は言葉がわからないから、書類の写真については横に添えられた短い訳以上の内容はわからない。
ただ、事務書類のなかにある文字の羅列がひとりひとりの命の処理なんだということだけがわかる。

射殺されたり労働させられたり拘禁されたりしている写真は、そんな状況を撮影されている事実を含めてひどいことだ。
でもそれ以上に日常の（時代的に日常の写真はそんなにあるもんじゃないけれど、家族写真や結婚式などの集まりで撮られた）写真がたまらない。
この人たちは被害者として生まれてきたわけではなく、ただ普通に生活していた人たちなのだと思い知る。

展示にそった並べ方が良い。

名前の訳し方が独特。
最後に言語に忠実に訳すことを心掛けたと意図が説明されていたので納得。
でも「エリザベート」「エリーザベト」「エリーザベート」が混在するのはちょっとみづらい。あと姓名の順がよくわからない。