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シモーヌ・ヴェイユの生涯
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シモーヌ・ヴェイユの生涯

大木健(著者)

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シモーヌ・ヴェイユの生涯

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 勁草書房
発売年月日 1964/02/10
JAN 9784326150618

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2013/07/16

シモーヌ・ヴェイユの評伝と、カミュ、ボーヴォワール、アランとの関係を論じた論考など、著者の論文を収録している。また巻末には「著書解題」が置かれている。 ヴェイユは『労働の条件』の中で、「革命に対する希望はつねに麻酔剤である」と語っているが、ボーヴォワールが指摘するように、革命を...

シモーヌ・ヴェイユの評伝と、カミュ、ボーヴォワール、アランとの関係を論じた論考など、著者の論文を収録している。また巻末には「著書解題」が置かれている。 ヴェイユは『労働の条件』の中で、「革命に対する希望はつねに麻酔剤である」と語っているが、ボーヴォワールが指摘するように、革命を批判するヴェイユは反動ではない。むしろ『反抗的人間』の中で「肉をそなえた人間よりも抽象的人間を選ぶような打算の革命は、人間が必要になる度ごとに人間を否認し、愛が占めるべき座に怨恨を据えてしまう」と記したカミュの立場に深く通じている。 こうしたヴェイユの議論は、「革命の条件」について語っていると考えることはできないだろうか。他者の罪を自分の罪と感じることが寛容の条件であるというアウグスティヌスの言葉に倣えば、他者の不幸を自分の不幸として感じることが革命の条件でなければならないというのが、ヴェイユの立場だったように思われる。 工場は労働者たちを根こぎにする。「重力にも比すべき、ほとんど抵抗しがたい力が働くので、すぐかたわらで同じように苦しむ人びとのいることも感じられない」。それゆえ、労働者の不幸はそこに閉じ込められた者を沈黙させる。ヴェイユもまた、工場生活を経験することで、泥のような疲労の中に埋もれながら、「もうものを考えまいとする誘惑」と戦い続けた。それは、「奴隷状態」にありながらそれを自覚しえない労働者たちに代わって、この「奴隷状態」を見つめ続けることであり、「不幸という沈黙」の中に沈み込んだ人びとの声なき声に耳を傾けることだったのではないか。だからこそ彼女は、偉大なボルシェヴィキの指導者たちの中の誰も、「工場というものに足を入れたことはなかっただろうし、従って労働者にとっての隷属状態とか自由とかを決定する現実の条件など想像もつかなかったことを考えると、私には政治というものがいまわしい冗談のように思われてきます」と語ったのだと思う。 さらに憶測を重ねるならば、他者の不幸を自分の不幸として感じることは、彼女にとって革命の条件であると同時に信仰の条件でもあったのかもしれない。

Posted by ブクログ

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