新本格もどき 光文社文庫

霧舎巧【著】

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2010/02/08
• JAN: 9784334747305

商品レビュー

2021/07/04

マッシュルームカレーを食べると推理小説の探偵になりきって謎を解決する記憶喪失患者の吉田さん。短編7話。どの探偵になったかは「四、五角館の殺人」「雨降り山荘の殺人」「双頭の小悪魔」etc…と言ったタイトルですぐ分かる。最終話は記憶が戻る事件なのでスッキリできます。カレーに隠れた秘密が面白かった。推理小説マニアのカレーショップのマスターもいいキャラしている。

2014/02/04

この作者の作品は３，４冊読んだのですが、いずれも大学のミステリー研究会の楽屋落ち的な要素が多いと感じられて、いつの間にか読まなくなっていました。
今回はたまたま書店の店頭で見かけて、新本格のパロディというのはちょっと面白そうに思えたので、購入しました。
私もこの作品で取り上げられている作品は大体読んでいるので、結構楽しく読むことができました。これはデビュー以前の同人誌か何かに発表したものが土台になっているようですね。デビュー後の作品で気になった楽屋落ちが、さらに純化されているような趣があり、ここまでいけば、かえって気にならなくなりますね。それだけに、やはりある程度、読者を選ぶ作品かなという気はします。

2012/06/29

【収録作品】三、四角館の殺人 （綾辻行人 『十角館の殺人』）／二、三の悲劇 （法月綸太郎 『一の悲劇』）／人形は密室で推理する （我孫子武丸 『人形はこたつで推理する』）／長い、白い家の殺人 （歌野晶午 『長い家の殺人』）／雨降り山荘の殺人 （倉知淳 『星降り山荘の殺人』）／13人目の看護師 （山口雅也 『13人目の探偵士』）／双頭の小悪魔 （有栖川有栖 『双頭の悪魔』）