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暗渠の宿 新潮文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/01/28 |
JAN | 9784101312811 |
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暗渠の宿
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暗渠の宿
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商品レビュー
3.8
97件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私小説という形式がいまいちよくわからず、どこまでがフィクションなのか不明だが、仮にある程度事実だとして読むと、ここまで自分の愚かさやどうしようもなさを客体化しているにも関わらず変わらずにいるのは、ほんとどうしようもなく、そのどうしようもなさと一生連れ添うしんどさと可笑しさに、カルマの方向性こそ違えど共感しかない。 しかし、抱えるカルマ(どうしょうもなさ)が激情と暴力方面だと、読んでてたまに辛くなる(ヒステリックが苦手で)。 主人公は自分の激情暴力に多少の理があるとは思っていても、基本的にはダメダメであることを自覚していて、さらにそれを隠すための激情暴力だったりするので、対人関係において根本的な不安が消えない。不安に耐えれず強迫的になり、激情暴力へループする。 他人への不信感(逆に極端に期待するのも)や藤澤清造への狂的な敬慕にも表れる謎の強迫性に、変えられないどうしようもなさループの息苦しさとともに、心地よさのようなものも感じる。 あらゆる創作活動の源泉には狂的な強迫性があるようにも思うし、創作や共感に出会えずただただカルマの堂々巡りに沈む人も多くいるだろうことを思うと、主人公が藤澤清造に出会い救われた思いに、生きることのいちるの救いがあり、そこに触れるからこそ、心地よさを感じるのかもしれない。 町田康「告白」と同じ棚に納めたい。
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「苦役列車」の生々しさ、匂いを思い出す。 大正期の小説家、藤澤清造を師と仰ぎ、 祥月命日に菩提寺のある能登まで出向く。著書を求め彷徨い墓標を引き取るまでのめり込む。 鬼気迫る女性への執着も相まって著者の荒々しい人間臭さや正直さが滲み出ている。
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「私」とはカンタなのか、著者のことなのか、このシリーズは境界線があいまいである。他の皆さんのレビューを読んで「カンタ」ってことにしていいような気がしてきました。「けがれなき酒のへど」は、「私」がどうやってエリに騙されてしまうのか、ページをめくる手が止まらなかった。「暗渠の宿」は恋...
「私」とはカンタなのか、著者のことなのか、このシリーズは境界線があいまいである。他の皆さんのレビューを読んで「カンタ」ってことにしていいような気がしてきました。「けがれなき酒のへど」は、「私」がどうやってエリに騙されてしまうのか、ページをめくる手が止まらなかった。「暗渠の宿」は恋人と同居を始めた初期の話であるが、いずれ彼女に出て行かれてしまう未来が書かれていたので、今回こそ出て行かれてしまうのではないか?と思って読んでいた。しかし、まだ出て行ってませんでした笑。自分だったら手を挙げられた時点で即アウトだと思う。出て行かない彼女を不思議に思う。あんなことまでされてもカンタが好きなのだろうか?なんか自分がおかしいのかな?という気さえしてくる。他の小説も読んだけど、それまではダメなりにどこか憎めなかったが、今回ばかりは許せないかもー。彼女に対しての言葉の暴力、体の暴力に心底腹が立っている。自分のことを書いている小説なので、こんなにも酷い人なのに、綺麗な文章を書くのだなと思っている。出版年順に読んでいて、次も楽しみである。
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