自動車 日経文庫業界研究シリーズ

中西孝樹【著】

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞出版社
• 発売年月日: 2010/01/15
• JAN: 9784532117184

商品レビュー

2012/03/31

少し古いけど、
自動車産業の歴史と全体像を、もう一度復習しようと思って手に取りました。
自動車産業が国策と深く結びついた現在、何を目的に事業を変化させていくのか、まっさらな視点で考え直さなければいけない様な気がします。

2010/03/14

「どの技術が勝ち組と断定できるような状況ではない」

ビッグ3が台頭していた時代は終わり、日本企業が環境技術と共に存在感を増してきた。
販売台数の規模を維持・拡大させるために新興国市場の需要掘り起こしが必要な一方で、一社単独の経営資源で全てをまかなうのが難しく、スズキvs. VWのような国際的な提携が加速する見通し。
ハイブリッドで盛り上がる日本に対し、ディーゼルが幅をきかせる欧州。
最近下火も、一時は燃料となる食物受給が懸念されたバイオ燃料。
社運をかけて開発・投入した三菱自動車、富士重工業の電気自動車。

各国の環境規制の枠組みを含め、非常に市場が複雑化し戦略立案が難しくなった自動車業界の現状と、ここに至るまでの道のりが非常にコンパクトにまとめられている。
著者がこのシリーズした出版していないのが非常に残念。

いっこうに収まる気配のないトヨタのリコール問題によって、業界勢力図に変化はあるのか。
2年後あたりに是非第3版を出して欲しい。