漫画少年版 ジャングル大帝 豪華限定版

手塚治虫(著者)

• 内容紹介: 化粧箱、小冊子、原画4点、イラスト1点付
• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2009/12/01
• JAN: 9784778031329

商品レビュー

2010/09/16

人間に育てられた白いライオン・レオの成長する姿を通して、自然と人間の関わりを描いた長編作品。生き生きとした動物たちや子ども時代のレオの可愛さに目が行きがちですが、人の欲望の醜さや当時は異端の学説だった大陸移動説等も物語に盛り込んだ、社会派かつ科学的な作品です。

レオを巡る人々や動物たち（父親パンジャ、母親エライザ、そして奥さんライヤまでも）が次々と死んでいってしまう物語構成は非常に寂しい。レオも最終的には自己犠牲で、ヒゲオヤジの命を守るために死んでしまいます（泣）。

その壮絶なクライマックスを通して読者に伝えられた「すべての命は平等である」というメッセージが、その後『火の鳥』『ブッダ』『ブラック・ジャック』等にまでも引き継がれていくことを考えると、この初期手塚作品『ジャングル大帝』（1954年完結）の偉大さを改めて理解することができるでしょう。

2009/12/25

紙質は良く、カラーページもまぁまぁ良く、待った甲斐はあるのですが、装丁が平凡で豪華限定版を謳うにはちょっと…残念かな？モノクロページも工夫して欲しかったなぁ、多色刷は、読みにくいので、黒のみに統一してくれたんだと思うけど、味わいに欠けると言うか…オリジナルの色を望むのは贅沢でしょうか？新寳島の時も思ったので、多分、こうなると予想していたけれど、残念です。どうせマニアしか買わないので、読み易さは要らないのでは？コストの問題も無視できないか…ごく一部の差別表現の変更は、大手出版社の発行する書籍である以上、大事な事だとおもいます。こうして、読めることが大事。良いできだからこそ、残念なのです。カバー、もうチョット何とかならなかったのかなぁ？