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ヴィーコ 学問の起源へ 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2009/12/19 |
JAN | 9784121020352 |
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ヴィーコ
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
17世紀のイタリアの哲学者ヴィーコの解説書です。 ヴィーコは、デカルト的な理性主義を批判し、実験的自然学を評価した人です。 自然のことがらについての思索を実験に付し、実験を通じてなにか自然に似たようなものを作り出してみせる場合には、その思索はことのほか明晰であると見な...
17世紀のイタリアの哲学者ヴィーコの解説書です。 ヴィーコは、デカルト的な理性主義を批判し、実験的自然学を評価した人です。 自然のことがらについての思索を実験に付し、実験を通じてなにか自然に似たようなものを作り出してみせる場合には、その思索はことのほか明晰であると見なされて万人の賛同を得られるだろう。 なるほど。 ★★★ それから、人類の共通感覚についての考察も面白かったです。 ヴィーコは『新しい学』の第二版においてこう定義しています。 ある階級全体、ある都市全体、ある国民全体、あるいは人類全体によって共通に感覚されている、なんらの反省をもともなっていない判断 つまり、自然法というものを考え、「人間の知性の根底に隠されている共通の感覚」にはどのようなものがあるかと考察しているのです。 哲学って、根本をどこに置くかで色々と分かれてくるけど、こういう考えも面白いと思いました。
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[ 内容 ] ヴィーコ(一六六八‐一七四四)は、学問的な世界把握にはらまれる理性主義的錯誤の危険性をことのほか鋭く認識していた、ナポリ生まれの哲学者である。 大量破壊兵器、環境破壊など、ヨーロッパ的諸科学のもたらした弊害がかつてにも増して深刻味を帯びつつある今日、ヴィーコの学問批判のもつ意味は大きい。 本書は『新しい学』の新訳等を完成させた碩学による、ヴィーコの学問観への透徹した案内である。 詳細な文献表付。 [ 目次 ] 第1章 ヴィーコの懐疑 第2章 自然学者ヴィーコ 第3章 真なるものと作られたものとは置換される 第4章 諸国民の世界は人間たちによって作られた 第5章 ヴィーコとキリスト教的プラトニズム 第6章 諸国民の創建者にかんする新しい批判術 第7章 最初の諸国民は詩的記号によって語っていた 第8章 バロック人ヴィーコ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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あくまでも知性の発達の自然の流れに即して堕落からの救済の道を探ろうとするヴィーコはかえって人間における陽知的なもの、前理性的なものを擁護することから始めなければならなかった。 人間の知性にはたかだか物事のもっとも外的な要素を拾い集めるという意味での思考しかゆるされていないというよ...
あくまでも知性の発達の自然の流れに即して堕落からの救済の道を探ろうとするヴィーコはかえって人間における陽知的なもの、前理性的なものを擁護することから始めなければならなかった。 人間の知性にはたかだか物事のもっとも外的な要素を拾い集めるという意味での思考しかゆるされていないというようにも指摘されている。神の知性と人間の知性のこのような比較論がキリスト教神学の伝統に根ざしたところからの発言であることは疑いの余地がない。 ヴィーコは文献学という語をたんに言語の歴史だけでなく、事物の歴史をも含めた広い意味で使用している。 人間における知識を紙における知識の規準にするのではなく、神における知識を人間における知識の規準にする、キリスト教信仰に適合した形而上学という立場は新しい学においてもゆるぎなく堅持されているとみるべきだろう。 歴史家はすでに起こったことを語るのに対して、詩人は起こる可能性があることを語るという点に両者の差異はある。したがって歴史に比べて詩の方がより哲学的であり、より深い意義を持つ。なぜなら詩はどちらかといえば普遍的なことがらを語るのに対して、歴史が語るのは個別的な事件であるからである。
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