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白い航跡 新装版(下) 講談社文庫
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白い航跡 新装版(下) 講談社文庫

吉村昭【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2009/12/14
JAN 9784062765428

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商品レビュー

4.1

13件のお客様レビュー

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2024/06/01

上巻は主人公よりも周りの歴史背景の記述が多くて読みにくかったけど、下巻は「脚気」を治療するには…についてあれこれと試行錯誤しながら、関係各所に進言したりと読み応えあった。 文豪として知られる森鴎外の登場には驚き。 小説中では米(白米)より麦(精製されてないのかな?)が良いとされ...

上巻は主人公よりも周りの歴史背景の記述が多くて読みにくかったけど、下巻は「脚気」を治療するには…についてあれこれと試行錯誤しながら、関係各所に進言したりと読み応えあった。 文豪として知られる森鴎外の登場には驚き。 小説中では米(白米)より麦(精製されてないのかな?)が良いとされていたけど、現代ではグルテンが腸に良くないなど…時代が変われば色んなことがわかってくる。 それを一から(今のような環境では無いところで)発見するとは骨の折れたことだろう。

Posted by ブクログ

2023/04/27

帰国後の活躍。下巻に入っても上り調子は続く。日本の風土病とされた脚気。治療法の追求。仮説。確信。戦艦訓練での実験。許されぬ失敗。結果を待つ。成功の知らせ。地位は揺るぎないものになるはず。しかし、そこに立ちはだかるものが。二度目の世界大戦まで続く陸軍という病。…精力的に働きながらも...

帰国後の活躍。下巻に入っても上り調子は続く。日本の風土病とされた脚気。治療法の追求。仮説。確信。戦艦訓練での実験。許されぬ失敗。結果を待つ。成功の知らせ。地位は揺るぎないものになるはず。しかし、そこに立ちはだかるものが。二度目の世界大戦まで続く陸軍という病。…精力的に働きながらもその晩年はどこか暗い。慈恵病院の設立・生命保険の創立・看護教育の充実。偉大な業績を上げながらも現代では高木兼寛という名を知る人は少ない。…多くの人が気づきながら公に正解が認められない。今もあるその構造。それは日本の風土病なのか。

Posted by ブクログ

2019/07/09

2019年7月8日読了。 高木兼寛、江戸から明治にかけ重い病気であった「脚気」の治療法確立に人生をかけたと言ってもいい。 日清戦争、日露戦争と日本が勝利したが、その背景で陸軍では戦死者を上回るほどの脚気での死亡者が出ていたとは知らなかった。 また、イギリスで医療を学んだ高木...

2019年7月8日読了。 高木兼寛、江戸から明治にかけ重い病気であった「脚気」の治療法確立に人生をかけたと言ってもいい。 日清戦争、日露戦争と日本が勝利したが、その背景で陸軍では戦死者を上回るほどの脚気での死亡者が出ていたとは知らなかった。 また、イギリスで医療を学んだ高木は臨床医療を常としており、環境や症状と併せて原因を追求するより病状の回復と治療方法の確立を主としていた。 当時の海軍はイギリスを範としていたので、医療もイギリス医療が主となっていたが、日本は海軍以外はドイツ医学を範として、ドイツ医学が基本医療を主としており、あくまで原因追求と最近などの関心が高かった。 脚気の治療方法においては、高木が長期間の航海にで白米を食べた場合の罹患率が極めて高く、かつ海外では脚気の患者がいないため、白米を養殖に変えることを進め効果を出したが、陸軍では「皇国の軍隊が米を食べずに何を食べる!」と、太平洋戦争まで続く精神論を振りかざし、多数の死亡者を出したことは本書を読んで初めて知った。 また、その根源には陸軍軍医の森鷗外だったことはあまり知られてはいない。

Posted by ブクログ

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