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大腸菌 進化のカギを握るミクロな生命体
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会 |
発売年月日 | 2009/11/27 |
JAN | 9784140814031 |
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大腸菌
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商品レビュー
4.3
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大腸菌に沢山の種類があること、人間にとって有害、無害様々であることは知っていても、社会性があることは知らなかった。大腸菌の生き方?を知ると、生命とは何かを考えざるを得ない。人間という一つの動物個体も、大腸菌のバイオフィルムと同様に多数の細胞がそれぞれの生存戦略のために同種の細胞と...
大腸菌に沢山の種類があること、人間にとって有害、無害様々であることは知っていても、社会性があることは知らなかった。大腸菌の生き方?を知ると、生命とは何かを考えざるを得ない。人間という一つの動物個体も、大腸菌のバイオフィルムと同様に多数の細胞がそれぞれの生存戦略のために同種の細胞と協業している組織と思えてくる。ウィルスとの関係もそう。どこまでが自己でどこからが他者なのか?ミトコンドリアが他所の細胞だっていうのは知っていたけど。 DNAの無方向的な突然変異が環境で淘汰されて、進化するという話の割に、進化で大きな変化を獲得する時間が短い(例えばキリンの首が伸びるとして、中間的な姿の化石は見つからないというような話)という話があるが、進化圧があると(環境からのストレスが強いと)進化速度が上がるという話に納得。
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大腸菌についての本というか、大腸菌という扱いやすい生物を利用して生物学やバイオテクノロジー、そして生命がどのように進歩してきたのかの本。 とにかく弄られまくる大腸菌(E・コリ)によってDNAの働きが解明される 創造論(インテリジェントデザイン論)の証拠にE・コリを提出したが、むし...
大腸菌についての本というか、大腸菌という扱いやすい生物を利用して生物学やバイオテクノロジー、そして生命がどのように進歩してきたのかの本。 とにかく弄られまくる大腸菌(E・コリ)によってDNAの働きが解明される 創造論(インテリジェントデザイン論)の証拠にE・コリを提出したが、むしろE・コリは進化論を示すものであり、盛大な自爆になっていたのが笑った ミクロサイズなのに精緻な構造をしているのは事実だが、結局のところ長い長い時間をかけて進化してきただけなのだ。あるいはウイルスによって形を変えた場合もある。 E・コリに当てはまることはゾウにも当てはまるとは作中の科学者の言葉だが、それは人間にも当てはまる。 ウイルスによる性質獲得、自然淘汰による進化、プログラマブルなDNA・・・ 人間は特別な生物なのだろうか?
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大腸菌 1990年代、ノーベル賞の受賞者はのきなみ分子生物学の分野であった。彼らの研究対象はおもに「エシュリキア・コリ(E.コリ)」、つまり大腸菌である。その大腸菌について、さまざまな角度から迫った解説書。 ・O-157 出血性大腸菌、として人を死に至らしめる病原菌としておそ...
大腸菌 1990年代、ノーベル賞の受賞者はのきなみ分子生物学の分野であった。彼らの研究対象はおもに「エシュリキア・コリ(E.コリ)」、つまり大腸菌である。その大腸菌について、さまざまな角度から迫った解説書。 ・O-157 出血性大腸菌、として人を死に至らしめる病原菌としておそれられている。 人の腸管に潜伏すると、腸壁に穴をあけて潜りこみ、出血を引き起こす。 人にとってはかなりの脅威だが、じつは牛や羊の常在菌(約30%は持っている)。このおかげでガンや病気にかかりにくいとの報告もあるが実際の効果はまだ不明。 感染例として報告されているのは、いずれも生焼けのパテなど。 きちんと処理すれば問題ないが、とさつ時に直腸を傷つけたりすると、人に移るようになる。 ・E.コリの「個性」 早く大きくなる、ゆっくり大きくなる、乳糖を分解できる、できない・・・など彼らは集団ごとに様々な個性を見せる。 彼らの変異の原因は、遺伝子のミスコピーが原因の「突然変異」(ダーウィン説)なのか、あるいは環境による圧力が「形質遺伝」として伝わる(ラマルク説)のか。 1940年代のイタリア人学者、ルリアの実験でダーウィンの「突然変異」説に軍配が上がった(スロットマシンのジャックポット式)。 同じような環境の圧力(耐性を持たないウィルスへの感染)をかけたコロニーをいくつか作る。 そのなかでダーウィンが正しければ、「大当たり(ジャックポット)」が出るはずで、ラマルクが正しければ、みな同等に生き残るものが出てくるはず。 結果は「大当たり(ジャックポット)」であった。これにより、細菌の変異もダーウィンが正しいとされた。 しかし、一方でそれに当てはまらない振る舞いも散見された。「進化 (具体的に言うと抗生剤への耐性の獲得)」が早すぎるのだ。 まるで遺伝子が個体の壁を越えて、あちこちに飛び回っているかのように・・・ これらの伝播の方法は「水平遺伝子移動」と現在では呼ばれている。 実際は、プラスミドやウィルスが個体から個体へ「気軽に飛び回」っているのだ。 これらの事実は、ダーウィンの進化論とともにもうひとつの「進化の系統」があることを示唆する。 人間のミトコンドリアがかつてまったく別の生き物で、いつの頃か等か人間の細胞に共生し、酸素呼吸からの高いエネルギーを供給するようになったことは有名だ。 それと同じことが数限りなく起こっていたことになる。 地球環境という広大な実験室の中で磨き上げられたハイエンドなシステムをもつ生物(ウィルス、細菌、その他・・・)が、我々の細胞に「感染」する。ふつう、それは一代限りのものだが、中にはそこから「出てかない」という変異を起こし、共生を選択したものもいる、という可能性だ。 「種の壁を越える」というのは以外に頻繁に起こっていることのようである。 実際に、98000を越えるウィルスと、150000のウィルスの変異体の名残をヒトゲノムにみつけてきた。この中には、胎盤のように人間になくてはならないものとして機能しているものもある。
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