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老師と少年 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2009/11/28 |
JAN | 9784101304816 |
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老師と少年
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商品レビュー
3.7
57件のお客様レビュー
約1年前、恐山に行きたくなって「恐山―死者のいる場所―」を読みました。 大きな感銘を受けて、読後すぐにこの「老師と少年」を入手したのですが、また、恐山に参詣する前に読もう、と積んでおきました。 そろそろかな、と思って、読み終えたところです。 文字数は少ない、少ないのだけれど意味す...
約1年前、恐山に行きたくなって「恐山―死者のいる場所―」を読みました。 大きな感銘を受けて、読後すぐにこの「老師と少年」を入手したのですが、また、恐山に参詣する前に読もう、と積んでおきました。 そろそろかな、と思って、読み終えたところです。 文字数は少ない、少ないのだけれど意味するところは多い。深さと文字数は比例しないのですね。般若心経しかりです。 小説として読むと、本編のラストシーンで思い浮かんだのは芥川龍之介「羅生門」のラストシーンでした。下人が走り去った黒とうとうたる闇の世界、しかし、そこに生のエネルギーを宿した下人が駆け込んでいく。少年もまた、新しい世界で確かに生きていくのだと感じました。そして「後夜」での少女の語り口は「藪の中」を思わせます。しかし、少女が語るところは「藪の中」ではない。そこには死なないことの意味がはっきりと語られているように思います。 大好きな芥川龍之介に引き寄せすぎているとは思います。 なんとなく雰囲気は「闇中問答」に似ているかな。飽くまでも雰囲気だけです。 「恐山とは容れ物である」というようなことが「恐山」中に書かれています。 本作においても「容れ物」感が重要ではないかと読みました。 容れ物をどう作るか、中に何を入れるのか。 できることなら、恐山の宿坊で読み直したいと思います。
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禅僧が書いた小説 老師と少年の対話で、仏教的な考えが小説として提示される。 余韻のある、簡単な答えじゃないフレーズがたくさん 「『本当の何か』は、見つかったとたんに『嘘』になる」 「友よ。君は賢い。昔の私よりはるかに賢い。何かが正しく、何かが間違っていると考え、正しいこと...
禅僧が書いた小説 老師と少年の対話で、仏教的な考えが小説として提示される。 余韻のある、簡単な答えじゃないフレーズがたくさん 「『本当の何か』は、見つかったとたんに『嘘』になる」 「友よ。君は賢い。昔の私よりはるかに賢い。何かが正しく、何かが間違っていると考え、正しいことを知ろうとする。だから、見えない。わからない。君が知った『正しいこと』が、全てを隠す」 「理解できないことが許せないとき、人は信じる。信じていることを忘れたとき、人は理解する」 「大切なのは答えではなく、答えがわからなくてもやっていけることだ」 「生きる意味より死なない工夫だ」 「その笑いの苦さの分だけ、君は私を知ったことになる」
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著者が子供のときから悩み続けてきた問いについて、老師との対話形式で書き綴ったように思われる。こうした問いに向き合うために、仏門に入ったのかもしれない。 直哉さんの別の著書を読んだときに、人生の目標は生き抜くことにしようと思った。この目標なら重たく感じることがないかなと。
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