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シベリア抑留 未完の悲劇 岩波新書
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シベリア抑留 未完の悲劇 岩波新書

栗原俊雄【著】

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シベリア抑留 未完の悲劇 岩波新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2009/09/23
JAN 9784004312079

シベリア抑留

¥220

商品レビュー

3.9

18件のお客様レビュー

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2025/01/03

シベリア抑留の発端から始まり、その壮絶さが語られる。 民主運動で日本人同士で疑心暗鬼になり、傷つけ合うのは痛ましい。帰国してからも… 著者は新聞記者で、本書も新聞の連載を基にしていることもあって、特に後半は新聞のコラム的な内容だった。国との訴訟的な。 もう少し前半部分を分厚く知...

シベリア抑留の発端から始まり、その壮絶さが語られる。 民主運動で日本人同士で疑心暗鬼になり、傷つけ合うのは痛ましい。帰国してからも… 著者は新聞記者で、本書も新聞の連載を基にしていることもあって、特に後半は新聞のコラム的な内容だった。国との訴訟的な。 もう少し前半部分を分厚く知りたかった。

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2020/08/08

祖父(2008年死去)がシベリア抑留経験者です。多くを語らなかった祖父の壮絶な人生の一部を少しでも知りたいと思って読みました。 終戦後の日ソ交渉やソ連による抑留計画など、手記の類では語られない歴史的事実に大変驚かされました。また、生きて帰国した抑留者が祖国日本にその後も苦しめられ...

祖父(2008年死去)がシベリア抑留経験者です。多くを語らなかった祖父の壮絶な人生の一部を少しでも知りたいと思って読みました。 終戦後の日ソ交渉やソ連による抑留計画など、手記の類では語られない歴史的事実に大変驚かされました。また、生きて帰国した抑留者が祖国日本にその後も苦しめられる姿に心を痛めました。祖父はどんな思いで帰国後の人生を過ごしたのか…、今となっては確かめる術などありませんが、その亡き祖父と「対話」するように、この戦後75年の今年を過ごしていこうと思っています。

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2019/11/05

太平洋戦争終了後、捕虜としてソ連に抑留され、労働力として、資本主義に対抗するトロイの木馬として、過酷な環境下に置かれた人々の話。 関東軍、満州入植後の住民がソ連の至る場所にある収容所で労働に従事させられた。 実態はげき弱だが、関東軍は最強との適当な宣伝を鵜呑みにし、逃げ遅れた...

太平洋戦争終了後、捕虜としてソ連に抑留され、労働力として、資本主義に対抗するトロイの木馬として、過酷な環境下に置かれた人々の話。 関東軍、満州入植後の住民がソ連の至る場所にある収容所で労働に従事させられた。 実態はげき弱だが、関東軍は最強との適当な宣伝を鵜呑みにし、逃げ遅れた多くの民間人が捕虜になったこと、敗戦後、民間人を残して多くの軍人が引き上げていったこと書かれていた。 マイナス50度で、食べるものもろくにない環境で仲間がバタバタと倒れた。高いノルマで、とんでもない重労働。 反乱分子の積極的な密告を募ったソ連。反乱分子とみなされてリンチされて死んだ捕虜も。同胞の人間でさえ信頼できない最悪の環境だった。 そして引き上げた後も苦難は続く。 捕虜の取り扱いを決めた国際法に違反しまくったソ連には、戦後請求権の破棄をさだめた日ソの同盟を理由に未払い賃金を請求できない。 日本政府は南方の捕虜には補償をしたが、シベリア捕虜には補償をしなかった。 また後の資料から、捕虜を労働力として差し出すことで戦後の天皇制維持を画策したお偉いさんの文書も見つかった。 そんな中、かつての引揚者は高齢化し、なくなる人も絶えない。集団として語られることが多いが、抑留で亡くなった人も含めて全員がかけがえのない尊い命。 ずさんな扱いを受けた過去や、日本政府の対応など、このまま時間の経過とともに闇に葬られていいわけがない。 「窮地に立たされた時に人間の本質が明らかになる」と著者。それをどこまでも明らかにし、捕虜を見捨てようとした国家、補償をしない現在の日本国のあり方が浮かび上がった。

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